ヴァレオは、BMWグループの「ノイエ・クラッセ」プラットフォームの車両に搭載される全てのADASセンサーからのあらゆるデータフローを管理できるADASドメインコントローラーを開発・製造している。 運転支援の全機能は、クアルコム製スナップドラゴンSoC(システム・オン・チップ)を搭載したヴァレオADASドメインコントローラーによってホスト・処理され、 ADASドメインコントローラーは、低速運転用のヴァレオ・ソフトウェアプラットフォームと、自動運転用のBMWとクアルコムのソフトウェア・アセットのホストサポートを行う。
市場で最もパワフルな車載用プロセッサー群を搭載したこのシステムは、ヴァレオ、BMWグループ、クアルコムによって共同開発され、車両の周囲や車内の状況をリアルタイムでマッピングして処理することができる。新機能とアップグレードは、車のライフサイクルを通して追加されるそうだ。
BMWグループのドライビングエクスペリエンス担当シニアバイスプレジデントであるニコライ・マーティン博士は、次のようにコメントした。
「BMWグループとヴァレオのこのコラボレーションは、過去数十年にわたって共に開発し成功を収めてきた製品に基づいています。BMWグループが世界初のパークディスタンスコントロールを発売してから30年以上、マルチカメラビューイングをお客様に提供し始めてから約15年が経ちました。今日、新型BMW 7シリーズは、ドライバーを楽にする最先端の運転支援システムのスタンダートを確立しました。操縦と駐車のソリューションに関する次世代の緊密なコラボレーションを通じて、ヴァレオと共に未来を形作ることを楽しみにしています」
ヴァレオのコンフォート&ドライビングアシスタンスシステムビジネスグループのプレジデントであるマーク・ヴレコー氏は、次のように述べた。
「長年のパートナーであるBMWと共に新たな旅に出ることを光栄に思うとともに、胸を躍らせています。統合ソフトウェアのスタックによる機会を超えて、ドメインコントローラー自体が、より安全でスマートなモビリティに向けた私たちの戦略の重要な基盤です。BMWの「ノイエ・クラッセ」には、ヴァレオの次世代超音波センサー、フルセットのサラウンドビューカメラと、安全性の向上とこれまでにないユーザーエクスペリエンスの創出に貢献する新しい多機能インテリアカメラも搭載されます」
BMWとヴァレオが結んだこの大規模な契約には、自動車業界に大きな変革を起こすと期待が寄せられている。先進運転支援システム(ADAS)が増えており、車が周囲をより正確に認識できるようになった結果、収集された膨大な量のデータを処理して命令を実行するための鍵となるのが、ADASドメインコントローラーなどの強力なプロセッサーである。