トヨタL&Fがトラックへの荷役に対応した自動運転フォークリフトを開発

豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニーは、AI搭載による、トラックや積荷の位置・姿勢を自動で認識し、自律的に走行経路を生成して荷役作業を行う世界初※1の技術を導入した自動運転フォークリフトを開発した。これにより、従来の定位置荷役に加え、トラックの停車位置や積荷の姿勢が一定でない状況下においても、荷役作業の自動化が実現される。この「トラック荷役対応 自動運転フォークリフト」は、9月13日(火)から16日(金)まで東京ビッグサイトで開催される国際物流総合展2022にて初出展される。

豊田自動織機は、1989年以降、倉庫など屋内での定位置荷役が可能なAGF※2をはじめ、物流自動化の製品ラインアップ拡充を続けてきた。昨今、物流業界では、労働力不足や物流量の増加を背景に、自動化ニーズは一層高まっており、効率的な物流オペレーションの導入が喫緊の課題となっている。そうした中、有人作業が中心の未だ自動化が進展していない領域である、トラックの荷役作業にも対応する製品を求める顧客の声の応えるべく、2016年より開発が進められてきた。

今回開発された「トラック荷役対応 自動運転フォークリフト」は、3D-LiDAR※3を用いたトラック位置検出、ガイドレスでの自動運転に加え、画像認識・ディープラーニングを活用した、マーカーなどの目印が不要なパレット位置・姿勢検出技術や、パレットまでのアプローチ走行経路の自動生成方式が採用されている。

2019年から開始された実証試験を通じて技術検証と改良が重ねられた結果、有人作業と比較して約5倍を要していた作業時間を約2倍まで短縮※4するなど、今般、自動運転・荷役における要素技術の目途付けが完了された。
また、実証試験は、トラックの荷役作業において主に使用される、カウンタータイプで進められてきたが、狭小な作業現場への導入ニーズも高いことから、リーチタイプにもトラック荷役機能を付与することで、機種展開の拡大が図られている。

※1:豊田自動織機調べ
3D-LiDARによるトラック位置検出および、新開発アルゴリズムによるアプローチ走行経路自動生成(株式会社豊田中央研究所との共同開発)
※2:Automated Guided Forklift
※3:対象物にレーザー光を照射し、その反射光を測定することで対象物までの距離を正確に測定できるセンサで、車両周辺状況の把握に使用
※4:同等仕様の車両による豊田自動織機試験条件の下での値

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