IHIの電動ターボチャージャー(ETC)が、世界最大手の自動車パワートレインエンジニアリング会社の燃料電池システムに搭載決定

IHIは,世界最大手の自動車パワートレインエンジニアリング会社AVL List GmbH(以下「AVL社」)と,燃料電池システム向け電動ターボチャージャー(以下「ETC」)について協業を行なっているが、今般、同社のHyTruck(※)燃料電池システムに、IHI製ETCが正式に搭載されることが決定し、2023年にAVLが開発するデモトラック搭載予定のHyTruckシステムにも搭載されることが決定した。

ETCは、FCV(Fuel Cell Vehicle:燃料電池自動車)等に搭載される燃料電池システムにおいて、重要な要素である酸素(圧縮空気)の供給を担っている。IHI製ETCは,空気軸受けを採用したオイルフリー構造となっており,燃料電池システムの課題であったスタックの被毒化を回避する。さらに,モーターとインバーターを一体化し,タービンアシストにより効率を向上させ、ETCの小型化・省電力化を実現。FCシステムの小型化・高効率化に貢献する。

IHI製ETC( Mサイズ:FCシステム出力100kW~150kW向け)は、すでに商用車および船舶用FCシステムメーカの複数社より採用に向け、評価が進められている。IHI製ETCを搭載したHyTruck燃料電池システムは、ドイツのブレーメンで開催される「Hydrogen Technology EXPO」において、初出展される。

 (※)オーストリア政府によりサポートを受けているAVL社の開発プロジェクト名。

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