コマツ、3トンクラスの新型電動ミニショベルを国内市場向けに新発売

電動ミニショベル「PC30E-6」
コマツはリチウムイオンバッテリーを搭載した3トンクラスの新型電動ミニショベルを、欧州市場に続き本年10月より国内市場で発売することを発表した。電動化市場がまだ形成されていない国内の建設機械市場において、コマツは多様な機種を導入し顧客のニーズに応えることで2050年のカーボンニュートラル実現へ向けた早期の市場形成を目指している。

特長1. 環境性・作業性

当該機「PC30E-6」は、2020年に国内市場にレンタル機として導入した3トンクラスの電動ミニショベル「PC30E-5」のフルモデルチェンジ機だ。現行機の排気ガス・排熱ゼロ、低騒音という特徴はそのままに、鉛バッテリーに替わりリチウムイオンバッテリーを搭載することで、稼働時間の延長、および車両のコンパクト化と軽量化を実現し、顧客の利便性の向上を図る。

・排気ガスがなく、低騒音で作業環境を改善
屋内作業や夜間作業など、エンジン車では現場やその周辺環境に排気ガスやエンジン音などで負担をかけることもあった。当該機は排気ガスゼロによりクリーンな作業環境を実現するとともに、エンジン音が発生しないため、作業中でもオペレーターが周囲の作業員とのコミュニケーションを取りやすくなり、安全に作業が行うことができる。

・大容量、高出力なリチウムイオンバッテリーの採用と急速充電により長時間稼働に対応
自己放電が少なく、繰り返し充放電できるリチウムイオンバッテリーと短時間の急速充電を可能にする定置式充電器を採用することで、休憩時間など短時間での継ぎ足し充電による連続稼働が実現される。また、コマツ独自の充電制御システムにより、効率的な大容量の充電を安全・安心して行うことができる。

・コンパクト化と軽量化を実現
高密度なリチウムイオンバッテリーの搭載や空冷式のモーター・インバーターを採用し冷却構造を簡素化したことなどにより、稼働時間を延長しながらコンパクト化と軽量化が実現された。屋内工事や都市部での工事など、狭所作業が伴う現場でも当該機を導入することでクリーンな作業環境を実現できる。

・作業内容に合わせて選択できる作業モードを搭載
パワフルで作業量の大きなモード、そして電力消費を低減するモードを2段階、合計3つの作業モードが搭載された。作業内容に合わせてモニタパネルから簡単にモードを選択できる。

特長2. 快適性・安全性

・前方視界に優れる2本柱キャノピー
ISOの安全基準に適合した2本柱キャノピーを採用。前方視界を確保できるので、安全で確実な作業を行うことができる。また、巻取り式シートベルトの装着とあわせて、万一の転倒や落下物からオペレーターを守る。

特長3. 安全・整備性

・安全で容易な日常点検を実現した車体構造
日常点検部と高電圧部を完全に分離しているため、高圧電源を気にせず安全に日常点検を行うことができる。また、高電圧部は日常点検が不要なこと、空冷式モーター・インバーターの採用によりラジエーターが無いこと、エンジンや燃料関係の点検項目が無いことから、日常点検や定期メンテナンス項目が大幅に削減された。

主な仕様

【発売月】 2023年10月
【公表価格】12,000千円(工場裸渡し消費税抜き)
【販売目標】50台/年(国内のみ)

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