UNI-ONEは、Hondaのロボティクス研究で培った、座ったまま体重移動するだけで移動でき、両手が自由に使える着座型のパーソナルモビリティだ。2023年以降、さまざまな企業や施設へ有償試験導入され、ユーザーニーズへの対応や事業性に関する検証が行われた。これらの検証を通して、人混みの中でもUNI-ONEと歩行者が共存でき、歩行と比較してユーザーの疲労度が大幅に軽減されたという検証結果が得られている。
こうした検証を踏まえて改良が行われた新型を、今回、大阪・関西万博のロボットエクスペリエンス内で展示され初公開される。また、同万博会場内のフューチャーライフヴィレッジでは来場者が試乗できる体験ツアープログラムも実施される。
新型UNI-ONEはこれまでの検証を踏まえて、走行時のハイポジションモードに切り替わる際のふらつきを抑えて乗りやすくし、走行可能な傾斜路の勾配が10度まで拡大された(現行モデルは6度まで)。また航続距離も10kmに拡大されており(現行モデルは8km)、実用性が向上されている。2025年秋を目途に、現在の有償試験導入先に納入し入れ替えられる予定とされている。
なお、有償試験導入している旧モデルは、2025年1月30日に移動用小型車※としての型式認定を国家公安委員会より取得した。移動用小型車は、道路交通法上で歩行者と同等の扱いとなり、私有地だけでなく歩道(公道)でも走行が可能となる(日本国内)。歩道での利用が可能となることで、街中での効率的な移動や観光地での利用など、ユースケースのさらなる拡大が可能になる。新型UNI-ONEについても納入開始までに型式認定が取得される予定。
※
以下の要件を満たす車両は「移動用小型車」と識別され、「歩行者」と同等の扱いとなる
1.車体の大きさ
車体の大きさは、次に掲げる長さ、幅及び高さを超えないこと。
(1)長さ:120cm
(2)幅: 70cm
(3)高さ:120cm
2.車体の構造
(1)原動機として、電動機を用いること。
(2)6km/hを超える速度を出すことができないこと。
3.歩行者に危害を及ぼすおそれがある、鋭利な突出物がないこと。