BMWグループは、2013年にBMW i3で完全電気自動車(EV)の量産を開始した。このモデルは、ブランド初のプラグインハイブリッド(PHEV)であるBMW i8と共に、ライプツィヒ工場で約10年間製造された。当時、独自の車両アーキテクチャのため、i3はEV専用エリアで生産され、従来の駆動方式の車両と並行して製造されていた。

それ以来、BMWグループは、世界中のすべての工場で電気自動車を生産ラインに組み込んでいる。多くの工場では、ディーゼル車やガソリン車と混在して、プラグインハイブリッドモデルを1つのラインで生産するところから始まっている。電気自動車の生産台数は着実に増加しており、2024年には25%を超え、その約4分の3は完全電気自動車となる見通しとされている。BMW、MINI、ロールスロイスブランドの BEV は、すでに合計150万台が納車されている。2024年には、同社で販売される車両のうち、実に4台に1台が、完全電気自動車(EV)またはプラグインハイブリッド(PHEV)だった。BMWグループ工場では、電気駆動システムを搭載した車両と内燃機関を搭載した車両が、同じ生産ラインで並行して製造されている。

電気駆動システム部品の生産はドイツ国外へと拡大している。BMW i3の発売以来、ディンゴルフィン工場ではバッテリーモジュール、高電圧バッテリー、電気モーターの生産が行われている。生産ネットワークの電動化の一環として、同工場内に電気駆動システム生産の専門センターが設立された。2022年までに、年間50万台を超える電気駆動システムの生産能力を達成している。

他の拠点でも、e-モビリティの急速な成長を支えるため、生産能力が拡大されている。その結果、ディンゴルフィンクに加え、レーゲンスブルク、ライプツィヒ、スパルタンバーグでも第5世代の高電圧バッテリーが組み立てられ、車両に搭載されている。これまでに蓄積されたノウハウは、今年末にハンガリーのデブレツェン新工場でノイエ・クラッセと共に導入される第6世代のE-ドライブに適用される。