旭化成のナイロン66繊維「レオナ」は高強度、高耐熱、高耐久、軽量という特性を有している素材で、自動車用エアバッグ向け原糸やタイヤの補強材として、自動車産業を中心に広く工業資材分野に採用されている。中でも、主力用途である自動車用エアバッグは、アジア地区での自動車生産台数の増加および安全要求の高まりにより、搭載率が上昇し、搭載部位も増加するなど、さらなる成長が見込まれている。そして「CASE」およびサステナビリティの観点から、顧客のエアバッグに対するニーズも多様化することが予想されている。
これまで旭化成グループは、エアバッグ素材メーカーとして「ナイロン66原糸の製造・販売」「中国における帝人フロンティアとのエアバッグ基布製造合弁会社の運営」および「縫製品の製造・販売」を行ってきた。このたび旭化成グループでは、今後の当該市場の成長や顧客ニーズの多様化局面において、原料・原糸・基布・縫製の一貫開発および生産体制を構築し、顧客への迅速な対応とさらなる付加価値の提供を実現するために、AFVを設立し、ベトナムにエアバッグ基布製造拠点を新設することを決定した。これにより、エアバッグ素材サプライチェーンの一層の強化を図っていく。
名称 Asahi Kasei Airbag Fabric Vietnam Co., Ltd. 所在地 ベトナム社会主義共和国タイビン省 株主(出資比率) 旭化成株式会社(74%)/旭化成アドバンス株式会社(20%)/帝人フロンティア株式会社(6%) 生産品目 エアバッグ基布 生産能力 エアバッグ基布約20,000 千m2/年 設備稼働予定 2024年上期