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オーバー700馬力の車検対応ペック!
オリジナル加工タービンで全域ハイレスポンス型の特性をゲット
R35GT-Rの懐の深さをアピールするため、完全ストリートチューニング仕様の2017年モデルを製作したのが老舗“フェニックスパワー”。ストリート仕様=ライトチューンというのではなく、保安基準適合の範囲内でパフォーマンスと快適性、耐久性を高度にバランスさせたトータルチューニングが施されている車両だ。
パワー系で注目すべきは、GT-Rニスモ用のGT3タービンにオリジナル加工を施したGT3改。インペラーのブレード枚数の異なる3タイプのラインナップから、低速からのブースト立ち上がりに優れた11枚羽根のGT3-FB11を選択。得意のECUリセッティングとの組み合わせにより、最大ブースト圧1.6キロ時に730ps/98kgmものパワー&トルクを獲得している。
なお、燃料系は容量アップが図られているが、インタークーラーなど冷却系はノーマルのままだ。
排気系はトラストの70φフロントパイプ&キャタライザーに、RH9の90φフルチタンマフラーをセット。オリジナルのカーボンテールフィニッシャーの装着で、引き締まったリヤスタイルを獲得している。
足回りは、純正のダンプトロニックに対応したアラゴスタTYPE-SAをセット。スプリングはラーナでフロント16kg/mm、リヤ10kg/mmのレートをセットする。
ボルクレーシングG25エッジ(F10J+20 R11J+20)の隙間から覗くブレーキは、apレーシングのシステム(F6ポット&410mmローター R4ポット&390mmローター)。タイヤはワインディングでの限界も高いポテンザRE-71Rを組んでいるが、フロント255&リヤ285と、ストリート仕様なのであえて純正の設定を踏襲しているのがポイントだ。
一方のエクステリアは、フェニックスパワーが製作した2017年モデル専用エアロシステムで武装。構成は、フロントリップスポイラー、サイドステップ、リヤアンダーサイドステップ、テールフィニッシャーとなる。
「ポイントとなるのは、やはりエンジン&ミッションの各ECUセッティング。最新版のソフトはセッティング幅が広がって、従来以上の緻密な制御が可能になっていますよ。このクルマはあえて完全に街乗りストリート用のスペックですが、オールラウンドで戦える戦闘力はあります」とは、フェニックパワー横山代表。
R35GT-Rを知り尽くしたプロチューナーによるオーバー700psの全域レスポンス型GT-R、車検対応でここまで到達できる技術力には感服だ。
●取材協力:フェニックスパワー(京都店) 京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
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フェニックスパワー
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