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速さと美しさを両立させた真紅のRPS13
官能的なフォルムを備える魅惑のシームレスボディ
いわゆるブリスターフェンダーではなく、曲線を持たせたワークスフェンダー風デザインを軸に180SXをグラマラスに変身させた“RSパンテーラ”。ベースとなるキットは、オーナーの持ち込みだったため詳細は不明ながら、継ぎ目のないスムーズボディを完成させている。
オーナーがイメージしたのは、ポルシェ930の様な女性的ボディライン。いわゆる「ボンッ、キュッ、ボン」の官能的フォルムだったという。
そんなオーダーに対し、RSパンテーラは市販のボディキットを取り付けるだけでなく、パーツそれぞれのシームレスな関係に拘った。とくに前後のオーバーフェンダーは純正との継ぎ目が目立つため、ライン修正に加えて前後左右の曲線まで調整。フェンダーの張り出しに合わせて前後バンパーをリメイクすることで、ナチュラルなフォルムの構築に成功している。
細部を見ていく。フロントバンパーは、フェンダーアーチに合わせてボリュームアップ。同時に、開口部のデザインも強度とクーリング性能をバランスさせた独自のボックス形状に変更している。
片側140mm(車幅1970mm)という強烈なボリュームのリヤフェンダーは、ビス留め用だったベースキットをパネルと一体化。255サイズのワイドタイヤも余裕で飲み込む圧巻のシルエットだ。
オーナー拘りの2本出しエキゾーストやカーボンディフューザーなど、スタイリングとパフォーマンスを両立するアイコンもしっかりとキープ。細部まで一切妥協せずにメイキングされているのだ。
追加メーターが整然とレイアウトされたインテリア。シートは2脚共にレカロをチョイスしてホールド性を確保。ロールケージを含めて非常にレーシングな仕上がりだが、オーディオをセットしたストリート仕様としてのユーティリティはしっかりと確保されている。
パワーチューニングも抜かりなし。心臓部は2.2Lのフルチューンスペックだが、ミッションがオートマのためタービンはあえて小型のGT2530をセレクト。3000rpmでピークブーストに到達し、そのまま高回転まで力強い加速が持続するワイドなパワー特性を獲得している。
「予期せぬ事故などが起こっても対応できるよう、ボディパーツは部分補修可能な分割構造としています。ちなみに、ウチはロータリー専門店のイメージが強いですけど、実際にはレシプロも得意です。チューニングからカスタムまで、何でもご相談ください!」とは、RSパンテーラの佐藤代表。
万が一に備えてボディキットは各パーツを分割式にするなど、長くクルマ遊びを楽しむための構造的な作り込みは必見。美しさはもちろん。ストリートユースをメインにしたオーナーに対する実用性もしっかりと考えられているのだ。
●取材協力:RSパンテーラ(佐藤商会) 静岡県富士宮市北山5220-2 TEL:0544-58-4837
【関連リンク】
RSパンテーラ
http://www.rspantera.com