目次
フルコン化で多彩な制御の近代化改修が可能に!
好みや予算に合わせて自分好みの4A-Gが完成
今回の撮影のためにズラリと集まってくれたのは、美しく仕上げられたAE86のユーザーカー。驚くことなかれ、全てLINKフルコン制御のインジェクション仕様なのだ。
「昔はキャブ仕様にするお客さんも多かったですが、今はほぼ100%LINKフルコン制御です。ノーマルからフルチューンまで様々な仕様にフレキシブルに対応できますから」と話すのは、老舗のAE86専門店として名を馳せるレーシングサービス・ヤス(RS YASU)代表の山崎さん。
4A-Gや4.5A-G等のリビルトエンジン換装も数多く手掛ける同店では、リフレッシュついでにフルコン制御化に踏み切るユーザーが多いという。その理由は、トラブル知らずでストレスフリーで快適に乗れるようになるからだ。
「昔はフリーダムで制御するのが一般的でしたが、現在は入手できないですしね。また、最近はエンジンハーネスの劣化や純正センサー類の故障も深刻。LINKフルコンにして配線を引き直せば、そうした電装系トラブルから開放されます。また、フルコンなら新しいセンサーに入れ替えられるので、純正の新品センサーが手に入らなくなっても心配ないですしね」と話す。
当然ながら、多彩な制御ができるのも大きなメリットだ。例えば水温が上昇するまでのアイドルアップ。内部のバイメタルの劣化によって、アイドルアップが機能しない個体も多いが、RSヤスでは他車種用のステッピングモーターを流用し、正常に稼働させる。同様に、T-VIS(可変吸気システム)を切り替える回転数も任意で調整可能になる。ノーマルなら3700rpm前後、ハイカム入りなら3900~4000rpmで切り替えた方が調子が良いそうだ。
さらに、水温に応じての電動ファンコントロールも自在。加えて車速感応型の電動パワステを移植して、コントロールすることもできるなど、良いこと尽くし。制御項目を多くすれば快適&快調になるが、その分、入力チャンネル数が必要になるため、同じLINKでも上位モデルが必要になってくる。相応の予算となるが、現行車と変わらない感覚でチューンドAE86に乗れるメリットは大きい。
1ホールの純正インジェクター(左)と比べ、新型のインジェクターは噴射ノズル(ホール)数が多く、霧化効率に優れている。これを使えるようになるのもLINK導入のメリット。パワーアップに加えて、燃費の向上にも貢献。あらゆる面で、緻密なセッティングが可能になるのだ。
「オリジナル仕様で街乗りのみなら、デスビ点火仕様でも十分ですが、チューニングエンジンならダイレクトイグニッション化して点火強化するのがお勧めです。中速トルクがあって、街中でも扱いやすいシングルスロットルや、高回転での伸びが味わえる4連スロットル、はたまた緻密な制御が可能な電子制御スロットルまで、好みと予算に応じてチョイスして頂けますよ」と山崎さん。
なお、レーシングサービス・ヤスでは、LINK本体にエンジンハーネス、インジェクター、ダイレクトイグニッション等を加えたコンプリートキットを49万8000円〜(LINKの仕様により変動)で販売中だ。取り付けやセッティングは別途必要となるものの、制御系を刷新すると考えればリーズナブルな内容と言える。
いつでもどこでも、エンジンは一発始動。アイドリングはピタリと安定し、アクセルとシンクロする軽快なレスポンスが味わえる。そして何よりトラブルの心配がなく、どこまでも快適に遠出できるのが令和のAE86ライフ。フルコン制御ならそんな夢が叶う。今後も長く乗り続けたいなら、もはや迷う理由はないだろう。
⚫︎問い合わせ:レーシングサービス・ヤス 栃木塩谷郡高根沢町桑窪2170-8 TEL:028-676-0195
記事が選択されていません 記事が選択されていません【関連リンク】
レーシングサービス・ヤス
https://www.rs-yasu.jp/