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ストリートでは味わい切れない本来の速さを存分に開放する!
コントローラブルかつ高いコーナリング性能を誇る86/BRZにとって、サーキット走行はベストなステージだ。ドラテク磨きにも最適だし、仲間とタイム競い合うのも楽しい。安全に限界性能を知ることができるのもクローズドコースならではだ! 今回はエビスサーキット東コースで行なわれたアムクレイド走行会に潜入。オーナーがどんな風にイジり、楽しんでいるのかを徹底チェック!
86(ZN6/2012年式)GTリミテッド/OWNER:ごっつ
人生初のスポーツカーを2.1Lボルトオンターボ仕様に!
30才代半ばに一度くらいはスポーツカーに乗っておきたいと思い立ち、Z34と悩んだ揚げ句、たまたま出てきた程度の良いZN6をゲットした“ごっつ”さん。しかし期待は裏切られる。「スポーツカーと言ってもノーマルは意外に遅くてがっかりしました」と語る。
一時は乗り替えも考えたというが、ネットや雑誌を通じて様々なチューニングパーツが出ていることを知ったごっつさんは、地元のショップKBCを訪れ、ボルトオンターボ化に着手! その後もステップアップを続け、最終的に2.1L+GTIII-RSタービン仕様の420psフルチューンスペックにまで進化させたのだ。
大幅なパワーアップに伴い、ブレーキも強化。D2キャリパー&スリットローターを前後にセットする。タイヤはVITOURのテンペスタレイス。以前履いていたヴァリノと変わらないグリップ感とか。
ドライビングポジションは、ブリッドのジータIVとスポーツステアリングで最適化。ミッションはZ34純正6速MTを移植。クラッチはATSツインプレートだ。
外装はボルテックスのGTウイングを追加したくらいのシンプル仕上げ。車高調はHKSハイパーマックスR。サーキットでも扱いやすく、段差でのショックも少ないという。
86(ZN6/2018年式)/OWNER:高瀬照男
トルクフルなスーパーチャージャー仕様で勝負!
鈑金ショップを営んでいる高瀬さんは、AE86からロータリーまで様々な旧車に乗り継いできた生粋のクルマ好き。トラブルに遭ったこのZN6を買い取り、綺麗に修復。エンジョイサーキット用として、愛車のラインナップに加えたのだという。
現在もAE86レビンやポルシェ964CSを所有するが、ZN6は街乗りもサーキットもとにかく快適。直進安定性に優れているし、ブレーキも然り。ただ、あまりに静かでスパルタンさに欠けるため、良くも悪くもAE86とは別モノという印象だったそう。
心臓部は、HKSのGTスーパーチャージャーキットでドーピング。クーリング対策も抜かりなく、ブリッツのアルミラジエーターを追加。エンジンルームにはTRDの補強パーツもインストールされていた。
足回りはアラゴスタ車高調(FR11kg/mm)でセットアップ。ホイールは軽量&高剛性の代名詞“ボルクレーシングTE37 SAGA(9.5J×18)”で、タイヤはアゼニスRT615(265/35R18)を組み合わせる。キャンバー角はネガ3度の設定だ。
前オーナーがそれなりに仕上げていたので、後で追加したのはTRD製フルバケットシートと車高調くらいとのこと。それでも筑波では1分7秒台をマーク。友人のGR86と一緒に走ったところ、裏ストレートの加速は同等だったというからその戦闘力は侮れない。
86(ZN6/2013年式)GTリミテッド/OWNER:北谷優介
デザインに惚れ込み入手!個性的なカスタムを楽しむ
「高校生の時に街中を走っていた86を見て一目惚れ。免許を取得するとすぐにフルローンを組んで新車を購入しました。9年目になります」と語るオーナーの北谷さん。街乗りメインというが、長く乗っているだけにエンジンブローなどのトラブルも経験済みだ。
トラブルを乗り越えながら辿り着いた現在のパワーソースは、HKSのGTIII-RSタービン仕様。最大ブースト圧0.8キロ時に290psを発生させるハイチューンスペックだ。
リヤバンパーは下部を大胆にカットし、さらにパラシュート効果の低減を狙ったベンチレーションも追加。丸見えになったHKSハイパワースペックLIIマフラーがスパルタンだ。
足回りはHKSハイパーマックスMAX IV SPで、スプリングレートは前後とも9kg/mm。硬すぎず、柔らかすぎずで満足しているという。ホイールはアドバンレーシングRSの18インチ(FR7.5J)をチョイス。
フロントバンパーは、オーナーの北谷さん自らがダクト開口部の拡大加工を実施。冷却効果を聞いてみると「あまり変わりません。見た目重視ですね」とのこと。DIYを楽しみながら愛車を仕上げていく。チューニングの原点を感じさせてくれる1台だ。
Part.2に続く
⚫︎取材協力:アムクレイド関東甲信越支部
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