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気負わずストレスなく付き合える
素材の良さを活かしたやり過ぎない大人向けチューニング!
日本が世界に誇るスーパースポーツにしてバブル景気が産んだ伝説の名馬、初代NSX。オールアルミのシャシーにVTECエンジンをミッドシップレイアウトで搭載したパッケージは、デビュー当時を知る世代にとって特別な存在に違いない。
そんな稀代の和製スーパースポーツに、長距離移動も難なくこなせるグランドツーリング性能を持たせたのが、九州におけるチューニングシーンの歴史を支えてきた“HKS九州サービス”だ。
3.0L・V6のC30Aエンジンは、オリジナルのプレートを介してHKSのGTS7040スーパーチャージャーをドッキング。F-CON iSによる綿密なマネージメントによって実測で390psを発揮させている。インタークーラーを含めた過給機の構成パーツはオーバーヘッドレイアウトとなっているが、これは「純正戻しが簡単にできるように考えて作ったんですよ」とHKS九州サービス竜円代表。
エンジンカバーはNA1/NA2全盛期にHKS九州サービスがオリジナルパーツとして製作したもので、走行風をルーフ上から引き込んでエンジンルームへと導くデザインが採用されている。マフラーはR35GT-Rの純正品をベースに製作したワンオフ品で、静音性能&排気容量ともにバランスの取れたスペックだという。
ステアリングがMOMOのスポーツタイプに変更されている以外は、シンプルなインテリア。ATミッションということでイージードライブも楽しめる。
シートにはホワイトレザーで張り替えられたレカロSR-3をセット。2名乗車のNSXだが、快適性を重視してセミバケット式をチョイスしているのがポイントだ。
NSXデビュー当時は空前のチューニングカーブーム。HKS九州サービスでも新車ベースでターボチューンを敢行するなど、過激な仕様を何台も作ってきた。あれから約30年の月日が流れ、現在は耐久性や扱いやすさもチューナーに求められる大きな要素となっている。
そんな時代の移り変わりを肌で感じてきたHKS九州サービスが仕上げたこのNSXは、チューニングカーの酸いも甘いも経験した玄人にこそ乗ってほしいジェントルな作り込みが光る1台だ。
●取材協力:HKS九州サービス 福岡県北九州市小倉南区蜷田若園3-12-15 TEL:093-931-6910
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HKS九州サービス
http://www.hks-kyusyu.co.jp