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L型エンジンにザウルスらしい技を注入!
L20ETからL28改3.0Lのターボ仕様にシフト
1981年にデビューしたR30型スカイライン。L型ターボ搭載のポールニューマンモデルと言えば、当時のクルマ好き達を熱狂させたモデルではあるものの、FJ20ターボを搭載したDR30の影に隠れた存在となってしまったのもまた事実。
今回紹介するチューンドは、そんなニューマンスカイラインをベースに、第二世代GT-Rチューンの名門として知られる“ガレージザウルス”が手掛けた車両だ。
心臓部は純正のL20ETからL28改3.0Lへとスワップ。タービンはHKSのGTIII-SSツインで400psを発生させる。現状はエンジンに火が入った直後でセッティングを煮詰めている段階だが、アクセルを軽く開けただけでRB26DETT以上のトルクを感じるとのこと。制御はF-CON Vプロが担う。
ターンフローという吸排気レイアウトの関係で隠れてしまうが、タービンはオリジナルのEXマニを介してGTIII-SSをツインでドッキング。エンジンルームを覗き込めばサージタンクの下にタービンが確認できる。
前置きインタークーラーも純正バンパーの内側にさりげなくフィット。
大容量サージタンクは純正のインマニ(サージタンク)をカットして製作したワンオフスペシャルだ。スロットルはナプレックの80φシングルを使用する。インジェクターはR35GT-R用のマルチホールタイプ(550cc)で、点火系もデスビからダイレクトイグニッションへとアップデート済みだ。
エキゾーストマフラーは柿本改の80φ。タービン後のフロントパイプはザウルスのオリジナルで、60φツイン→80φシングルのレイアウトとなっている。
足回りは、Z31型フェアレディZ用の車高調やデフ&ドライブシャフトなどを流用しながらセットアップ。さらに、R32型スカイライン用の前後ブレーキキャリパーを移植するなど、流用チューニングが光る。ハブは4穴から5穴に変更されている。
インテリアは、シートまで含めてノーマルに近い状態をキープ。なお、出力向上に合わせてミッションはRB25DET用の純正5速を流用している。
機関系のメイキングを優先しているため、現状エスクテリアはノーマル状態だ。今後はチューンドに相応しいスタイリングを目指してボリュームアップさせていく予定となっている。
「ウチではあまりないL型ターボチューンでしたが、色々と考えながらザウルスらしいテイストを盛り込んで製作させてもらいました。今さらながら、L28改のポテンシャルの高さに驚いています。セッティングを煮詰めたら、面白いクルマになりそうなので楽しみ!」とはとっくりさん。
L型の進化系として登場したRB型エンジンは、登場から40年が経過した現在も現役のチューニングベースとして新たなパーツやメニューが登場し続けている。そんなRB型で培ったノウハウをL型に注ぎ込んだこのR30は、真の意味で“温故知新”という言葉が似合う個性的な仕様だ。
●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:04-2968-9212
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ガレージザウルス
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