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高度な設計技術によって創出された鋳造ホイールの最高峰
流麗でありながら力強い躍動感に飯田章もウットリ!?
多くの革新的テクノロジーによって高い信頼を獲得し、鍛造一辺倒になりがちな高性能ホイールの価値観にドロップキックをお見舞いし続ける“エンケイ”。今回紹介する『RS05RR』は、その高い性能とデザイン性からロングセラーとなっているモデルだ。
知っての通り、スポーツホイールに求められる代表的な要素は軽さと強さに他ならない。世間では、高性能ホイール=鍛造という図式になっているが、その根拠になっているのは材料強度の差だ。ところが、鍛造ホイールの中には、強度に頼って極端な軽量化を施した結果、走行中にゴムのように変形してしまうものも少なくない。
そこでエンケイが強度確保のために採用しているのが、アルミ合金の金属組織を微細化する「ダービル鋳造システム」と、延伸加工で金属組織内にメタルフロー(鍛流線)を作り出すリム成型技術の「MATプロセス」。
これらの技術が投入されたホイールは鋳造と鍛造のハイブリッドと呼べるもので、ハードなモータースポーツにも通用する強度を、ハイコストパフォーマンスで実現しているのだ。
また、エンケイがホイールに求める基本性能として、重視しているのが剛性の確保だ。強度が破壊に対する強さなのに対し、剛性は変形に対する強さ。剛性の高いホイールはコーナリングやブレーキング時に高荷重を受けても高い真円度を維持できるため、タイヤやサスペンションのパフォーマンスをフルに引き出せる。
そんな重要な要素である高剛性の実現を支えているのが、他の追随を許さぬ設計力。長年に渡るレースからの莫大なフィードバックに基づくCAE 3Dシミュレーションとの組み合わせで、剛性と軽さの高次元でのバランスを可能としている。
エンケイでは好みや目的に合わせて選べる豊富なラインナップを展開しているが、鋳造モデルのフラッグシップとなるのが、モデル名に“RR”を持つ世界最高峰の走りを目指して開発されたレーシングレボリューションシリーズであり、2012年の発売から多くのエンドユーザーに愛され続けているRS05RRなのである。
RS05RRは、15本マルチスポークをリムエンドからセンターパートに向かって落とし込む、立体的なコンケイブデザインを採用。シャープさとダイナミックさが絶妙に絡み合うこともこのホイールの魅力だ。
そんな屈指のチューニングホイールは、もちろん国産最強スポーツモデルとして君臨するR35GT-Rニスモにもジャストフィットすることは言うまでもない。
撮影車両は飯田章選手のマイカーなのだが「このホイールってデザインが本当に好きなんだよね。どんなクルマにも似合うし、鋳造とは思えないほど軽くて強い」と絶賛。インストールサイズは、フロントが11Jプラス32、リヤが11Jプラス15(タイヤは純正サイズ)だ。
走りに求められる軽さと剛性。そして主張しすぎず、控えすぎないスタイリングを手に入れたいなら、エンケイの先進技術が投入されたRS05RRは最強のマッチングと言えるだろう。
●取材協力:エンケイ TEL:053-522-5245
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