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ベースはガレージザウルス製作のアタック車両!
ユーザーカーとなった今も進化を続けるフルチューンR
このBNR32は、ドラッグレースや筑波スーパーラップを席巻した“ガレージザウルス”の名物デモカーだ。記録樹立と開発の役目を終えた現在はユーザーへと譲り渡され、エンジンやフットワークなどコントロール性重視のサーキットマシンにアレンジされている。
スーパーラップ時代は3.0L+T88-38GKの735ps仕様だったが、ユーザーカーとなった現在は耐久性や扱いやすさを重視し、2.8L+Vカム+GTIII-5R改での890ps/85kgm仕様となった。オールマイティな速さを狙うならワンランク下のGTIII-4Rが有利だが、富士のストレートを重視してのタービンチョイスだ。
前後重量配分の最適化とともに、ラジエターへの配管をフレーム補強に活用したリヤラジエターは健在。各部の仕様変更に伴ってスーパーラップ時代から車重は増加したが、高剛性かつ軽量なボディがBNR32の速さを引き出す源となっているのは間違いない。
公認車検を取得しているストリートスペックではあるものの、インテリアはアタックマシンだった当時の面影が残るスパルタン仕様。クロスバー付きロールケージのレイアウトを含め、機能美を感じさせてくれるザウルスらしい作り込みだ。
ミッションはOS技研のシーケンシャルドグ“OS-88”を採用。Iパターンの競技仕様ながら非常に扱いやすく、回転ドロップも少ないためパワーバンド重視のアタック時から低回転シフトの通常走行までカバーする。
足回りはオーリンズタイプPB改サスペンション(F11kg/mm R9kg/mm)を軸に構築。ホイールは前後ともに11J+15のアドバンRZ-DFをセットし、295/35R18サイズのアドバンA050を組み合わせている。
完成されたシャーシと熟成の域に達したフルチューンRB26を武器に、死角のない速さを誇る美しきBNR32。わずかなセットアップの変更であらゆるステージに対応できる懐の深さは、さすがザウルスチューンだ。
●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:04-2968-9212
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