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旧車だからと侮ることなかれ
1G改2.4Lフルチューンスペックで勝負!
現行当時は街道レーサーなど暴走族全盛期だったこともあり、チューニングというよりは族車のベース車両として人気を集めていたGX71。今回、族車仕様の71クレスタでドリフトを披露してくれた三垣さんも、ヤンチャさ全開の族車スタイルに強く魅了された一人だ。
「初めてのドリ車はR31スカイラインでしたが、族車仕様がカッコ良いと気になっていたGX71がツインターボだと知って即乗り替え。族車とドリフトの融合に取り組んで、18歳からGX71一筋ですね。唯一の誤算は、ターボが2個も付いとるんだから速いじゃろ…と期待していた1G-GTEUが、走らせるとガッカリするほど遅かったことですね(笑)」。
初めて手に入れたGX71は1Gの遅さに我慢できず、1JZ-GTEに即スワップしたそうだが、今のGX71は定番化した1JZスワップではなく1Gでのチューニングを決意。
プライベートで試行錯誤を重ねつつ、HKSのキットを用いた2.4L化にGT2835Rタービンを組み合わせて414ps&61kgmを発生させている。タービン投入時にハイカムも264度から256度に変更し、4000rpmからレブリミットまで頼もしいエンジン特性に導いた。
1JZ用コイルを使ったエアフロレス仕様とするため、ECUはJZX81用に変更。エンジンマネージメントは、プライベートチューンでセッティングしやすいトラストのサブコン(eマネージアルティメイト)を併用している。
足回りはノーサスに迫る低さと太履きを実現しつつ,ドリフトが楽しめるスペックを構築。ワンオフのショートナックルによる切れ角アップや、アッパーマウントとロワアームでのキャスター角確保、リヤのコイルオーバー化など、走り込みを重ねて仕上げてきた。
スペシャルメイドの10点式ロールケージは、族車風にイエローカラーでコーディネイト。フロントウインドウ越しに走り屋感が出るのを嫌い、バケットシートはベージュで張り替える徹底ぶりだ。
ちなみに、ミッションはGX71純正に比べてシンクロが優れているGX90やGX100用を愛用しているが、400psオーバーのパワーに耐えられず消耗品状態だとか。
ホイールはハヤシストリートのフロント9.0J/リヤ10Jをマッチングし、ドリフト時はリヤを9.0Jにチェンジ。その他、ワンオフの“カチアゲ”マフラーやサメエラダクトなど、族車テイスト溢れるドリフトセダンというコンセプトを体現している。
「シルビアやツアラーVで速いドリフトをしたって面白くないですし、定番スタイルも嫌。カッコ良いと感じたGX71の族車スタイルでドリフトするのが最高なんですよ!」と熱く語る三垣さん。
族車にしか見えないGX71だが、ボンネットを開ければ400ps仕様の光り輝く1Gエンジンを積んだ本格的なチューンドカー。その意外性がたまらなく痛快だ!
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