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4年を費やして仕上げたレストア済み快速チューン仕様!
心臓部は140馬力のA15改1600cc仕様
サニーは、長きに渡って日産を代表する大衆車として君臨したモデルだ。クルマ好きにとっては、TSレース(後のマイナーツーリングレース)で活躍した2代目(B110型)、その再来と呼ばれ人気を博した4代目(B310型)が双璧だろう。
今回紹介するB310前期型(丸目)の4ドアセダンは、そんな昭和の名車に魅了された男の愛機。若かりし頃、サニーで峠を走り回っていたというオーナーが、書類付きのボディだけを譲り受け、パーツを集めながら4年ほど前に蘇らせた作品だ。
エンジンはA12ではなく、A15ベースの1600cc仕様を搭載。ソレックス44φ、等長EXマニ、レースオプションのAカム(作用角80度)などを組み込み、約140psを発生させている。
ちなみに、A型エンジンと言えば超高回転型を想い浮かべるが、ストロークが長くトルク型のA15改では7500rpmをリミットとしている。点火系は絶版のコーエーCDIで強化済みだ。
ナルディクラシックとラムコの3連メーターが当時のストリート仕様を彷彿とさせるコクピット。オーディオはもちろん、電動パワステまで装備する超快適空間だ。
足回りにも手が入る。フロントは定番のAE86ストラット移植でフルタップ車高調(5kg/mm)をセットし、リヤもニスモのコイルで強化(3kg/mm)。意外と柔らかめのレートではあるが、これは約850kgの軽量ボディが大きく関係していることは言うまでもない。
ポルシェ純正色から頂いたというブルーグリーンのボディと、ハヤシストリートのメタル感が抜群のコンビネーションを見せるエクステリア。タイヤサイズは前後とも175/50R13で、フェンダーはわずかにワイド化している。
あまり見かけない小ぶりなチンスポ(リップスポイラー)は、レアな輸出モデル用の純正品。仲間が持っていたものを譲り受けてインストールしたそうだ。
フルレストア&チューニングにより、新車レベルの美しさで令和に蘇ったB310サニー。もちろんオーナーにとって大切な存在ではあるが、最近はサーキットを走らせてみたくなっているという。「まずは筑波1分10秒くらいが出せたら良いな」と胸に秘め、走行会参加への準備を進めているのだ。
●取材協力:小澤自動車/ビルズ
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