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大人も欲しくなる近未来のドリームカーがここに
ボイスモジュールまで完全トレース!
1982年に全米で放送が開始されて以来、瞬く間に火がついたTVドラマ“ナイトライダー”。K.I.T.T.(キット)と呼ばれる人工知能を搭載するスーパーカー『ナイト2000』が、主人公マイケルとともに悪と戦うという爽快なカーアクション大作である。
日本では1987年から地上波でレギュラー放送されたが、おそらく40代のクルマ好きにとってナイトライダーは、エアーウルフとともに青春の輝かしい1ページとして記憶の隅に残っているはずだ。
広大な砂漠を、画面に向かって疾走してくる漆黒のスーパーカー。グリル部に赤いスキャナーを光らせ、ダッシュボードには色とりどりの制御スイッチ&デジタルメーターなどが整然と並ぶ。ボディはダイヤモンドよりも硬く、ジャンプ機能も搭載。人間と同じ知能を持つキットは会話できるだけでなく、自らの意思でナイト2000を動かし、レーザー光線や火炎放射という特殊武器で敵をブッ潰すこともある。
…と、思わず幼少期の記憶を手繰り寄せてしまったが、この見事なナイト2000レプリカを前にして興奮しないクルマ好きなどいるわけがない。ベースは1991年式のポンティアック・ファイヤーバード・トランザム。オーナーの情熱が創出した文字通りの超大作だ。
ナイト2000の代名詞でもあるスキャナーは、残光の雰囲気を重視したハロゲン球で再現。フロントノーズもカスタムし、憧れのスタイリングを作り上げている。スムースなリアバンパーやスモークレンズで覆われるテールランプなども全てナイト2000仕様だ。
ホイールは今では激レアなターボフィンリム(純正)。人気が高すぎて本国でも入手困難な状況にあるそうで、社外のレプリカも多数存在する。
インテリアもナイト2000仕様の見どころ。ダッシュカバーで全体を造形、メーター類も全て機能する。多数のスイッチやランプが配置されるのも近未来SFストーリーならでは。ステアリングはアメリカから輸入したシーズン3タイプとなる。
ちなみに劇中車の設定は、最高時速が480km/h、ゼロヨンは4.286秒というモンスタースペック。取材車両は5002ccの305cu inスモールブロック仕様が搭載され、扱いやすくリフレッシュされている。
「ボイスモジュールは子供達に大ウケですよ」とほくそ笑むオーナー。この完成度の高さには、ナイト財団もきっと喜んでいることだろう。