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構造変更の書類も用意されたストリート車対応メニュー!
約100万円で過給機仕様やドリフトマシンの弱点を解決!
ZN6/ZN8ともに、パワーチューンのウィークポイントと言われているのがミッション。乗り方にもよるが、先代ZN6では350ps、ZN8でも450psをボーダーにミッションブローのリスクが極めて高くなる。
そんなZN6/ZN8のミッションに対して、現時点での最適解のひとつとされているのが、Z34純正ミッション「FS6R31A」を流用するプログラム。その全貌を探るべく、このメニューを数多く手掛けている石川県の“TMワークス”に足を運んだ。
「NA用ミッション流用では強度不足なのでは?」との疑問も沸いてきそうだが、Z34純正ミッションのカウンターシャフトは非常に太く、ギヤ自体も厚くなっていて強度は十分。700psも許容できると言われているほどなのだ。
ミッション本体は“フルブラスト”が製作しているZ34純正6速ベースの流用キット(50万3800円:新品ミッション/ベルハウジング込み)を使用。TMワークスでは取り付けだけでなく改造公認の取得まで合わせて対応している。
組み合わされるプロペラシャフトは、Z34(フロント側)と86/BRZ(リヤ側)をドッキングしたスペシャルとなる。
クラッチは86の寸法のまま使えるように設計されているが、メインシャフトがZ34用となるためディスクの変更やハブの変換でスプラインを最適化する必要がある。適合の確認できていないクラッチの場合は、フィッティングの確認作業工賃がかさむため、確認されているタイプに買い替えすることをTMワークスでは推奨している。
レバー位置はリンケージが加工で調整されているが、厳密にはシフトポジションは純正より1cmほど前にスライドする。とはいえ、操作性やフィーリングに全く支障はない。
インプットシャフトは、先端が86/BRZサイズに加工されパイロットベアリングに適合されるためガタもでない。さらに、純正のレリーズシステムで稼働するようにフロントカバーの加工も行われる。
ミッションブラケットはTMワークスのオリジナル品を使用。マウントはニスモの強化品(S15シルビア用)を流用している。この他、取り付けに必要なショートパーツの多くは純正部品を利用しているため、パーツの供給など将来に渡る不安要素も少ない。
気になるトータルコストは約100万円だ。イニシャルコストはそれなりにかかるが、86&BRZ用の強化ミッションで700ps対応の製品は皆無に等しい。排気量アップと過給機を組み合わせたハードな仕様やドリフトやゼロヨンなど高負荷にも耐えるスペックを望むオーナーには、大注目のメニューと言えるはずだ。
●TMワークス 石川県小松市長崎町1-101 TEL:0761-58-1038
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TMワークス
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