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異端を極めるテリオスキッドが完成間近!
ラジコン感覚で作るスーパーテリオスキッド
ボディワークまでこなすチューナーでありながら、広島エリアではドリフトの名手としても知られる“カープロデュースAKR”の月山さん。そんな男が現在取り組んでいるプロジェクトが、テリオスキッドをベースにしたドリフトマシンの開発だ。
「元々、小さいクルマでドリ車を作るのにハマって選んだのがテリオスキッド。このクルマはFRモデルの設定があるのがキモで、ドリフトしてもフィーリングは自然で走りも悪くないんですよ。今回のプロジェクトも“テリオスキッドのポテンシャルをどこまで突き詰められるか”というところから始まったんです」とのこと。
そんな月山さんのテリオスキッドに対する不満点は、パワー不足と車高の高さだった。当初はハイパワーなエンジンと駆動系を移植しようと考えていたそうだが、ある日、たまたま見かけたNB型ロードスターのホイールベースがテリオスキッドに近いことに気付く。
「ラジコンみたいにロードスターのフロア&機関系の上から、テリオスのボディを載せてしまえば、理想的なテリオスキッドができるはずと思ったんですよ(笑)」。
作業は2柱リフトの下でロードスターの車体上半分を切り落としていき、リフトにはフロア側をばっさりと切り抜いたテリオスキッドをセット。ヒットする箇所をカットしながら仮合わせを繰り返して今の状態まで漕ぎつけたという。
テリオスキッドのドアは、ロードスターのフレームにセットされ、すでに開閉可能な状態で仮固定。運転席の位置はロードスターの標準位置のままで、テリオスキッドのボディを当てはめると、かなり後方寄りになっている。運転自体は問題ないだろうが、ボンネットの位置がロードスターよりかなり高いので、視界は相当悪いと思われる。
ホイールベースはテリオスキッドが2420mmなのに対し、NB型ロードスターが2265mmとわずかにロードスターが短いが、フェンダーアーチの加工でクリアできる範囲と判断。トレッド幅(リヤ)はテリオスキッドが1280mm、ロードスターが1430mmとロードスターの方がワイドではあるが、これはオーバーフェンダーにて対応予定。
正面上からみると、ロードスターのB6エンジンが自然に収まっていることが分かる。パワー不足、そして車高と月山さんが思うテリオスキッドのネガが一気に解消されるわけだ。
なお、このマシンは近日中のシェイクダウンを目指しており、すでに製作の最終段階にある。華麗にサーキットをドリフトで駆け抜けるテリオスキッドの誕生に期待しよう。
●取材協力:A.K.R 広島県東広島市高屋町造賀1510 TEL:082-433-6520
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