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心臓部はハイコンプの20バルブ4A-G改FCRキャブ仕様
車重は軽自動車なみの980キロを達成!
実用性一辺倒のファミリーセダンをベースに、チューニングライフを満喫しているオーナーの登場だ。
大切に育てた走行会仕様のAE101がクラッシュ。そこで、エンジンや駆動系など使える部品をスワップできるドナーを探していたところ、2万6000円のAE100カローラを発見! 迷わず購入し、移植手術を敢行したというのが、このチューンド誕生の経緯だ。
心臓部は、AE100カローラのSEリミテッドに搭載される4E-FEから、20バルブの4A-Gに換装。キッチリと内部にまで手が入り、戸田レーシングの81φアルミ鍛造ピストンと0.8mmガスケットを組み合わせて12:1までハイコンプ化。ヘッドも戸田レーシングのハイカム(IN272度 EX288度)を投入している。
スロットルは41φのFCRキャブだ。ハイコンプエンジンとのタッグは強烈で、それこそバイクのような吹け上がりの鋭さを見せてくれるそうだ。なお、キャブセッティングはオーナー自らが行っている。
足回りはエナペタル車高調を軸に構築。走行会仕様と割り切っているため、バネレートはフロント13kg/mm、リヤ10kg/mmとかなり硬めだ。ブレーキキャリパーはS15シルビア用を流用。ホイールは軽量のエンケイRPF1(F8.0J+38 R7.0J+35)を前後異径でセットし、タイヤにはポテンザRE-01(F225/45-16 R205/50-15)を組み合わせる。
軽量化も徹底。エアコンやヒーターは全て取り払い、さらにトランク内はスペアタイヤの収まる部分を切断して、鉄板溶接するという念の入れようだ。その結果、車重はなんと930kgまでシェイプアップ。軽自動車のワゴンRに匹敵する軽さを手にしたのである。
エアコンを撤去しているため、ルーフにはGC8インプレッサのルーフベンチレーターを移植。ルーフをカットする勇気が必要だが、これだけでチューニング指数が飛躍する。
アクリルウインドウを投入するなど、軽量化を徹底している割に内装やリヤシートはそのままというのがポイント。これもオーナーの拘りで、速そうに見えないのが良いとか。ボディはフルスポット増しが施されている。シートはレカロSP-GとLXだ。ミッションはTRDクロスを奢る。
エアロパーツは純正だが、フロントにはアンダーパネルを、リヤバンパー下部にはRE雨宮のFD3S用アンダーディフューザーをマウント。カローラらしからぬ攻撃的なフォルムを構築している。
このスペックで、筑波コース1000:40秒8、本庄サーキット:45秒2という好タイムをマーク。Sタイヤではなくストリートラジアルで、だ。激安ファミリーカーにパワフルなエンジンを搭載して格上を追いまわす。まさに“羊の皮を被った狼”そのものだ。