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雨さんの夢が詰まったFD3S改3ローターNA仕様!
ディメンションはマツダの「ICONIC SP」と同一
GReddyシリーズを始め、数々の伝説的なチューンドロータリーを東京オートサロンでデビューさせているRE雨宮が、今回の目玉として送り込んだのがFD3Sベースの3ロータースーパースポーツ、その名も“刻(こく)”だ。
エクステリアの造形は圧巻の一言。特徴的なダブルバブルルーフやウインドウ形状など、ベースとなるFD3Sの面影はわずかに残されている。しかし、全長4389mm×全幅1925mmと、大幅にディメンジョン(ノーマル4285mm×1760mm)が拡大され生まれ変わったトータルフォルムから溢れ出すアピアランスは、もはや完全なる近未来型コンセプトモデルのクオリティなのである。
ヘッドライトにはND型ロードスター純正を採用。ただし、そのままではシャープな顔付きが際立ってしまうため、ライトハウジングの左右をバンパーが覆い隠すようにデザインしてイメージを変えている。
ドアパネルは鉄板溶接で形状を一新。フロントフェンダーからリヤへと一直線に伸びるプレスラインを設け、FD3Sらしさを払拭している。
リヤセクションで雨さんが拘ったのが、丸型ワンテール。近年のフェラーリが採用しているスタイルをどうしても採り入れたかったそうだ。フレームを大きく切り詰めて、ロングノーズ&ショートデッキに磨きをかけているのもポイントだ。
クーリングチューンも凄まじく、スーパーGTマシンのノウハウを取り入れたエアロエフェクトをフロント周辺に搭載。ボンネットの中央部はトンネル状になっていて、フレッシュエアをダイレクトに供給。吸気と冷却用のエアの流れを完全に独立させているのである。
一方のエンジンは、RE雨宮が得意とする3ローターのNAユニットだ。このパワーユニットはRE雨宮が考えるストリート最強スペックで、9000rpmまでレスポンス良く吹け上がる350ps仕様。エンジンマネージメントはフルコンのLINK G4Xが担い、スロットルも電子制御化されている。
レッド系でまとめられたインテリア。シートはブリッドとRE雨宮のコラボモデル。メーターパネルにはAIMのデジタルダッシュがスマートに収まる。ちなみに、ミッションはエンジン特性に合わせてRX-8の純正6速に変更されている。
「マツダがモビリティショー(2023年)に出した“ICONIC SP”ってあったじゃない。カッコ良いけど全然市販されないし、だったらウチで作っちゃおうと思ったの」とは雨さん。
今後はしっかりと走れる状態にまで各部を煮詰めつつ、公認車検取得へ向けて動くこととなる。RE雨宮が手掛ける近未来型ロータリースポーツ、ストリートで優雅に疾走するシーンを見られる日はそう遠くないだろう。
●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007
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