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街乗りファインチューン仕様でも驚異の速さ!
ビッグパワーながら耐久性や連続周回性能にも問題無し
このBMW M2コンペティションは、西日本のタイムアタックイベントとして定着した感のあるCTAC(セントラル・タイムアタック・チャレンジ)の2021シーズンで快走を見せたチューンドだ。手がけたのは、兵庫県姫路市に店舗を構える“メイカーズ”。
エンジン本体はノーマルのまま排気環境を最適化した上で、独自のECUチューングを敢行。いわゆる一般的なブーストアップ仕様なのだが、それでも最高出力は純正の410ps&56.1kgmから580ps&80kgmへと大幅にアップしているというから恐れ入る。冷却系チューンにも余念なく、CSFのインタークーラーとヒートエクスチェンジャー、そしてDCTクーラーを導入済みだ。
「純正のS55エンジンは、パワーをかなり抑えた状態なんです。それを開放してやるだけで、国産ハイパワーエンジンとも戦えるだけの実力を発揮してくれますよ」とは、メイカーズの西尾さん。
エキゾースト環境はフロントパイプからエンドマフラーまでアクラポヴィッチのシステムで統一。カーボン仕様の4本出しテールが独特の存在感をかもす。
サスペンションはKWのクラブスポーツ3WAY車高調キットでセットアップ。この他、足回りにはKW製のコントロールアームやアシスト製ピロキットを組み込み、旋回性能に磨きをかけている。
ブレーキは6ポットのAPレーシングキャリパーとRdd製ローターから構成されるオリジナルのキットを前後に投入。ホイールは本来19インチだが、Sタイヤの装着を前提に18インチのBBS RI-A(FR10.5J+37)をチョイスし、アドバンA052(F295/30-18 R295/35-18)をインストールしている。
室内はレカロのフルバケットシート(SP-Aカーボン+RS-Cレザー&アルカンターラ)を投入した上で、リヤの内装パネル類は撤去。これらは軽量化を狙ったメイキングだ。ステアリングはKMPのバックスキンタイプを導入する。
エクステリアを覆うアグレッシブなエアロパーツは3Dデザインの製品で統一。M4GTSのような大型エアダクトとパワーバルジを備えたボンネットはカーボン製の逸品だ。
取材日のベストタイムは1分24秒980。ストリート仕様ながらこの好タイムを安定して刻めるのは、ハイレベルなマシンセッティングの賜物と言えるだろう。
●取材協力:メイカーズ 兵庫県姫路市四郷町山脇616-2 TEL:079-252-3929
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