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筑波最速のS660を目指して進化中!
オールマイティに楽しめるストリート仕様の頂点
街乗りメインのチューンドとして、”速く・楽しく・カッコ良く・快適に”というテーマでJ&Kが製作したのがこのS660。実車を前にするとその完成度はかなりのもので、小さなスーパーカーと呼べるほどのオーラを放っている。
エクステリアは、7PMというブランド(現在は廃盤)のボディパーツを軸に、各部を加工してオリジナリティを追求。落ち着きのあるソリッドグレーのボディカラーは、その昔ルノーのカングーを見て「いつか自分のクルマに取り入れよう」と思っていたものだという。また、実際、グレーにしてみると若干単調になりそうだったため、ブラックでシャドウを入れてスタイリングを引き締めている。
落ち着いたホワイトレザーのフルバケが存在感を主張するインテリア。ロールケージはサイトウロールケージ製の4P+サイドバーだ。
ステアリングはMOMOのチューナー。メインメーターは信頼性の観点からデフィのスポーツディスプレイFを採用し、車両情報を一括管理している。
機関系のチューニングも抜かりなし。エンジン本体はノーマルだが、HKSのGT100Rパッケージと燃料系の強化、ビーレーシングの大容量サージタンクなどをセットして約120psを引き出す。制御はHKSのフラッシュエディターを用いた現車セッティングだ。
ミッドシップというレイアウトが仇となり、熱気がこもりやすく冷却性能を高めにくいエンジンルーム。そこでJ&Kはオリジナルの水冷インタークーラーをオイルクーラーを組み込んだ上、さらにフードにはエアインテークと電動ファンをセット。真夏のサーキット走行時でも音を上げないクーリングシステムを構築している。
ボンネットも7PM製ベースのオリジナル仕様。フロントバンパーの開口部から取り込んだフレッシュエアはラジエターコアを通過し、そのまま大型のアウトレットダクトから強制排出される仕組みだ。
フェンダーはネガティブキャンバーを強めながら225幅のアドバンA052が履けるよう、軽規格を維持できる範囲でほんのわずかに広げられている。セットされたホイールはボルクレーシングTE37KCRだ。
足回りは、セントラルサーキットにおけるS660最速タイムを保持する“Tレーシング”のオリジナル車高調でセットアップ。ブレーキはエンドレスのキャリパーシステムで強化済みだ。
全方位スキのないメイキングが施されているが、このS660のターゲットステージは、ずばり筑波サーキットだ。当面の目標は筑波1分5秒台。最終的には軽量化やサスペンションを煮詰めての1分切りがオーナーの理想値とのこと。
現状、制御系トラブルに悩まされて思ようなアタックが行えていないが、スペックを考えればK-1クラス(軽自動車クラス)のトップも決して夢ではないだろう。今後の展開に期待したいスーパーチューンドだ。
●取材協力:J&K 千葉県山武郡九十九里町真亀629 TEL:0475-76-2714
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