「RX-8にニスモホイールの不思議・・・」異径ハブのZ33用LM GT4を執念で加工インストール!

ニスモLM GT4をスペーサー無しでツライチセット!

オーナー歴10年のマツダOPメーカー史が細部に宿る

『2022 RAYS FAN MEETING』で発見したアイダさん(29歳)のRX-8(SE3P)。高校卒業後の専門学校時代に手に入れた人生初の愛車で、その後一切浮気することなく、現在までこのRX-8一筋で育ってきたという。

「レイズファンミーティングに参加するからには、当然レイズ製のホイールを履いているはず」ということで、足元を覗くとそこにはニスモのLM GT4が…。このホイール、販売窓口やブランドこそニスモとなっているが、レイズが開発に携わり生産も手掛けているモデルというのは有名な話。つまり、LM GT4もれっきとしたレイズの歴史を積み上げてきたホイールのひとつなのだ。

そんなLM GT4をマツダのRX-8に履かせるにあたっては、それなりの工夫が必要だったというアイダさん。「ホイール側のハブ径が小さくて、そのままだと干渉してしまうんです。なので知り合いのタイヤ屋を通じてホイール側のハブ径を拡大加工してもらうことでエイトにも付けられるようにしました」。

ハブ径の違いはワイトレなどを使えば簡単にクリアできる。しかし、前後を純正フェンダー(ツメ折り)仕様のままでRX-8に納めるべく、あえて面倒な手段を選んだわけだ。

ちなみに、以前は18インチのLM GT4(GT-Rサイズ)を履いていたそうだが、物足りなくなってZ33向けに発売されたという19インチ(R8.5J+25 R9.5J+30)を入手し、見事にスペーサーレスでのこのツラを実現したそうだ。

13B-MSPエンジンは基本ノーマル状態だが、10年間乗り続けたというだけあって、街乗りの渋滞で水温が上がりやすい症状が発生。その対策として、トラストの大容量ラジエターと導風板をインストールしてクーリング性能をアップしている。

さらに、バッテリーを小型化しつつRE雨宮のキットでウォッシャータンク位置に移設。これは、熱対策と旋回性能の向上が狙えるRX-8の定番チューニングだ。

エクステリアは「純正もしくはメーカーオプション系のパーツを使ってシンプルに」というコンセプトに基づいて、マツダスピードのエアロパーツで武装する。

また、リヤディフューザー部は純正色を意識した塗り分けを加え、マフラーにはマツダ色が強いメーカーということで、オートエクゼのチタンエンドタイプを組み込んでいる。

ガナドールミラーと思わしきサイドミラーは、かつてマツダスピードから発売されていたOEM品だ。マニアにとっては垂涎の逸品と言えるだろう。

サイドバーを備えたキャロッセの12点式ロールケージが目立つインテリア。サーキットアタックが趣味なのかと思いきや、「カッコ良さのためです!」と本人談。

ロールケージの装着に伴って、リヤはシートを撤去して2名乗車化。割り切ったメイキングだが、これは継続車検を取りやすくする目的もある。

ダッシュボードのセンター部には、これまた希少なマツダスピードの3連メーターパネルをマウント。そこに組み合わされるのは、デフィの旧式リンクシリーズ(グリーンライト仕様)だ。

ツボを押さえたメイキングの数々は、まさに10年来のRX-8オーナーならではのセンス。そこに組み合わされたイレギュラーなホイールチョイスが、このマシンのアイデンティティというわけだ。

●取材イベント:2022 RAYS FAN MEETING

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