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ロケットバニーですら飲み込めないワイドホイール!
一緒に走る仲間に追いつくためワイド化を決意
ショーカーを意識した完全なる“置きイベント用”のマシンと、そのままのスタイルでスポーツ走行もこなせるマシンの2種類に大分されるシャコタンスタイルだが、今回紹介する180SXは完全なる後者。ロー&ワイドを意識しつつも、そのまま走れるバランスを追求している。
オーナーは免許を取得してすぐにドリフトを開始し、以来、16年間走り続けてきた生粋のドリフト野郎。180SX一筋3台目で、これまでの2台は後期純正エアロを巻いたシャコタン仕様だったという。しかしさらなるインパクトを求めたオーナーは、3台目でついにワイドボディ化を決意。そうして行き着いたのが現在の愛機だ。
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ボディキットはTRA京都がリリースしているロケットバニーのバージョンIIを装着。片側70mm以上のワイドボディ化を実現している。
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バージョンIと比べ、前後フェンダーアーチの後端が大きくえぐれ、フロントバンパーに大型のアンダーパネルとカナードが付いているのがバージョンIIの特徴だ。
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バッテリーやヒューズボックスは移設され、配線類も極力見えにくい位置を通すなど“ワイヤータック”が徹底されたエンジンルーム。SR20DETは排気量こそ純正のままだが、トラストのハイカム(IN256/EX264)を組み、GT-RSタービンを装着。制御はパワーFCで、ブースト1.2キロ時におよそ370psを発揮している。
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サーキット専用スペックということで、エアコンコンデンサーはキャンセル。トラストのアルミ2層ラジエターに加え、D1SL選手から譲り受けたというコーヨーの競技用オイルクーラーを装着。
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180SXに限らずS13系ボディはフロント周りが弱いため、バルクヘッドとストラットタワー間には補強バー&ガゼットプレートを追加し、スポット溶接増しも行われている。
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ボンネットは、ラジエター後方とフロントウインドウ前方に大型のアウトレットダクトを持つガレージS製をセットする。
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ホイールセレクトも独特。フロントは11Jマイナス28という極太のBBS(リバレル)に、アクセレラタイヤの651スポーツ(245/40-17)という組み合わせだ。
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車高調はGPスポーツのGマスタープロス(F8kg/mm R5kg/mm)で、ニスモのロアアームは穴位置をずらして装着することで外側にオフセット。切れ角は、3UPナックルとイケヤフォーミュラのタイロッドで大幅に増やしている。
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リヤはフロントと同じBBSのリバレルだが、その太さは圧巻の13Jマイナス38というスペック。撮影時のタイヤはニットーのNT555R(275/40-17)だったものの「銘柄はしょっちゅう変わる」とのことで、予備のホイールとして保有しているワークのマイスターS1に265/35-18というサイズを履くこともあるそうだ。
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キャンバーはフロントが約ネガ6度。リヤは1度半まで起こしたものの、まだタイヤの片減りが起きているそうだ。
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内装はカーペットやアンダーコートが剥ぎ取られ、外装と同色に塗装。運転席はブリッドのジーグIIIで助手席はジータIIIのタイプLを装着。ハンドルはMOMOの328φディープタイプを愛用している。
少なくとも2ヶ月に1回のペースで走っているというオーナー。現在も足回りのリメイクを行なっている真っ最中で、片減りの軽減やこの車高のままでさらなる速さを狙うという。“低くて走れる”をテーマにした究極系180SXの進化に期待したいところだ。
PHOTO&TEXT:Daisuke YAMAMOTO