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フェラーリサウンドを求めてNAの1JZを換装!
Vi-PECによる完全フルコン制御を確立
通常、エンジンスワップはパワーアップを求めて実行するチューニングだ。しかし、この180SXはSR20DETにT518Zタービンを装着した400ps仕様から、NAでわずか200psそこそこの1JZ-GEエンジンに換装するというデチューンを敢行している。その理由は、ずばり「エキゾーストサウンド」だ。
オーナーは、180SXでフェラーリ360モデナにどこまで近づけるかに挑戦。栃木県のチューニングショップ“フレンズ”がそんなオーナーの強い想いを具現化するべく、エクステリアを中心にモディファイを重ねてきた。
エクステリアが完成に近づいてきたところで、次なる一手として、いわゆるフェラーリサウンドと呼ばれる超高周波の再現に乗り出した。とはいえ、4気筒のSR20DETではどうやっても甲高い音質にはならない。そこで、最も高周波サウンドを作りやすい1JZ-GEに白羽の矢が立ったというわけだ。
換装にあたっては、そのままだと吸気系のパイピングが邪魔でボンネットが閉まらなくなるため、サージタンクをワンオフで製作して吸気レイアウトを変更している。
エンジンマウントやミッションマウントは全てフレンズが新規製作。マネージメントはハーネスを引き直した上でVi-PECによるフルコン制御としている。スロットルは180SX用をそのまま流用、コイルやイグナイターなどの点火系は1JZ用を使う。
また、4気筒のSR20が収まるエンジンルームに6気筒エンジンを搭載すると、当然スペース確保が厳しくなる。カップリングファンが使えないため電動ファン化した上で、設定温度による自動オン/オフも行なっている。
そしてサウンドチューニング。音質の要はEXマニということから、通常よりも肉厚の薄い38φパイピングを使った手曲げの6-2-1ワンオフEXマニを製作。そのまま80φのストレートマフラー(ブリッツベース)へと繋げることで、狙い通りの高周波サウンドを手に入れた。
ちなみに、出力面も純正EXマニ時よりも最大値で25ps、2000rpm以上でほぼ全域に渡ってパワーアップしている。
エクステリアは、MASAモータースポーツのフロントバンパー改、ワンオフサイドステップ、オリジン・レーシングライン改リヤバンパー、BNスポーツのブリスターフェンダーという構成だ。
完成したマシンの奏でるエキゾーストノートにはオーナーも大満足で「トンネルでは窓を開けて音を聞いちゃいますね。あ、SR時代より燃費も良くなってます!」というほど。
“パワーアップ”ではなく“音質追求”のためのエンジンスワップ。これもひとつのチューニングなのである。
■取材協力:フレンズ 栃木県下都賀郡野木町友沼6602-4 TEL:0280-54-1650
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