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剛強ボディを武器に300馬力仕様で筑波1分切り!
10年以上の眠りから目覚めたサーキットスペシャル
元々はサーキット仕様として15年ほど前に製作されたというこのGDBインプレッサ。走り好きのオーナーと神奈川県の“ザウィオートスタジオ”が、二人三脚で進化させてきた車両だ。家庭環境の変化などで10年近く眠っていたそうだが、6年前に復活。再びサーキットを走り始めたというエピソードを持つ。
心臓部のEJ20は、ザウィの手によって加工が施された純正改タービンを軸にした300psのファインチューン仕様。エンジン本体には一切手を入れず、吸排気環境の最適化でどこまで速さを引き出せるかに拘っているのだ。エキゾースト環境は、フジツボのEXマニに東名パワードのフロントパイプ、ザウィオリジナルのマフラーという構成。制御はGDBスペックCタイプRA-RのECUを使う。
一方のボディメイクはレーシングカーさながらの超本気仕様だ。フルスポット増しを施した上で、ワンオフのフル溶接留めロールケージをセット。さらにサーキット走行に不必要な装備は全て撤去し、ドアパネルも軽量なFRP製に変更。これにより、車重は1200kgまで絞り込まれている。
ブレーキもローターがプロジェクトミューのスリットタイプに変更されているのみでキャリパーは純正のまま。「GDBのサーキット仕様というとビッグキャリパーを付けたクルマが多いですが、ここまで軽量化を進めれば純正キャリパーでも全く問題無いんです」とはザウィ西浦さん。
足回りはテインベースのスペシャル車高調を軸に、オーナーがセッティングを詰めたもの。お子さんのレーシングカートセッティングで培ったノウハウを投入し、納得の行く仕上がりのサスセットを追い求めているそうだ。
エアロパーツはオーナー自作のフロントアンダースポイラー>ウイングで武装。DIY作品とはいえ、ザウィでしっかりと強度テストが行われているため信頼性は高い。
タイムアタック当日(Attack筑波2021)の記録は59秒918。路面温度が高かったこともあり、自己ベストである59秒4を超えることはできなかったが、手応えは十分だったという。長い眠りから目覚め、再び走り出したインプレッサのさらなる躍進に期待したい。
●取材協力:ザウィオートスタジオ 神奈川県横浜市都筑区池辺町4505 TEL:045-929-5903
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