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400psを発揮するB16B改GT2835Rターボ仕様!
エンジンに負けじと外観もインテグラ顔を移植
元々は1.5LのノーマルエンジンからEK9シビックタイプRのB16Bを換装し、ボルトオンターボで武装した280ps仕様だったというEK3シビックフェリオ。しかし「ちょっと刺激が足りない」と、フィーストの手によってさらなるパワーアップを敢行。気がつけば、400psの究極系FFチューンドにまで進化していた。
エンジンは、シビッククラスでも下からレスポンスよく立ち上がって高回転域まで回るタービンとして、ボールベアリング式のHKS GT2835Rを選択。心臓部のB16Bは特注の鍛造ピストンやメタルヘッドガスケット等を組み込み、ターボパワーに耐えられる強度を確保しつつ、レスポンスを悪化させない程度にローコンプ化も実行した。
制御はF-CON Vプロが担い、3500rpm以下のブーストが掛からない領域はギクシャクしない程度に燃料を絞ることで、燃費も考慮している。
冷却系もキッチリと手が入る。エアコンコンデンサーを前方にオフセットさせ、空いたスペースに特注のアルミ3層ラジエターを搭載。コンデンサーの隣にはトラストのオイルクーラーも設置し、水温と油温の安定化を図る。街乗りがメインなので、あくまでもエアコン付きであることを前提に各パーツを設計しているのだ。
足回りはEK9シビックタイプR用のアペックスN1ダンパーをベースに、フェリオの車重に合わせて減衰特性とスプリングレートを変更。現在はフロント12kg/mm、リヤ6kg/mmだ。ブレーキはエンドレスの4ポットキャリパー&ローターに交換し、パワーアップに見合った制動力の強化も行なっている。
そして外装。奇抜になりすぎない個性的なスタイルアップとして、なんとDC5インテグラのフロントフェイスをスワップ! 実はサブフレームごとゴッソリ移植する大手術なのだが、全く違和感なくインストールしているところが凄い。エアロパーツはフロントバンパーがJ’sレーシング製、リップスポイラーおよびサイドステップがボメックス製、GTウイングがクスコ製だ。
フロントフェンダーは市販FRP製をベースに片側40mmワイド化。それに合わせてリヤフェンダーも滑らかなラインで徐々に車幅を広げ、フロント同様に片側40mm拡大。ドアパネル以降を2枚重ねとすることでノーマルのプレスラインを残し、違和感なく仕上げている。
ホイールは軽量&高剛性を誇るボルクレーシングのRE30(FR8.0J)で、タイヤにはアドバンA050(F245/40-17 R225/40-17)をセットする。
一方の内装は、メーターフードを加工してブースト計と水温計をインストール。右側のエアコン吹き出し口にはサーキットアタックカウンターとレーダー探知機をマウント。視認性の高い中央には油圧計、油温計、ブーストコントローラーをセット。オーディオのプロショップも展開するフィーストだけに、その仕事ぶりはかなり美しい。
ここまでの魔改造仕様ながら、ちゃんと“EK3改”へと構造変更して完全合法スペックで仕上げているところもポイントと言えよう。
全開時の走りはじゃじゃ馬そのもの。加速フィールは現行タイプRをはるかに凌ぐが、トルクステアは強烈で、ステアリングをねじ伏せるようなドライビングが必要というから恐ろしい…。
●取材協力:RSフィースト 愛媛県伊予郡松前町北川原塩屋西1981 TEL:089-985-0504
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