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車高まで含めて完全合法仕様がチューニングコンセプト!
心臓部はFA20改HKS2.1LのNAチューン仕様
ベースマシンのキャラクターをしっかりと見極め、性能を吟味したパーツの組み合わせでトータルバランスに優れたチューニングを展開している“ラッシュファクトリー”。
代表の今村さんは大手チューニングメーカーの開発担当として長年に渡って活躍してきた人で、豊富なモータースポーツ経験も生かしたハイクオリティなチューニングは、軽自動車からポルシェ、マクラーレンオーナーまで幅広く支持されている。
そんなラッシュファクトリーのチューニングノウハウが注ぎ込まれているのが、“青八”の通称で親しまれているデモカーだ。このサーキット仕様は、一切の軽量化なし、スペシャルパーツなしがコンセプト。車高も含めて完全合法仕様の状態で、筑波サーキットを1分2秒6、富士スピードウェイ(ショートコース)を33秒9、鈴鹿サーキットを2分23秒9のベストタイムを記録している。
エンジンは自然吸気のファインチューニング仕様で、腰下はHKS製2.1Lキットにより排気量アップ。吸排気はレボリューションのエアクリーナーボックスとアペックスのフルエキゾーストを組み合わせ、オリジナルECUデータによるコントロールで208psを獲得している。
ルックス的にもインパクトのあるカーボンタイプのエアクリーナーボックスは、レボリューション製。RX-8用の大きなクリーナーが内蔵され、高い吸気効率を発揮。レスポンスの違いが確実に体感できるという。
エンジンオイルのキャッチタンクの左側にある円筒状のタンクは、ミッション用のオイルキャッチタンク。約1Lミッションオイル容量を増やすことで、86の弱点といわれるミッション保護性能をアップさせるのが狙いだ。
排気系はアペックスRSエボリューション エクストリームで、タコ足、フロントパイプ、マフラーまでセットのフルエキゾーストタイプ。車検対応ながら、高い排気効率を発揮してくれるのが特徴だ。
足回りは、オリジナル車高調の“Ryuダンパー”を軸に構築。この車高調はリヤのストロークが短い86でいかにトラクションをキープするかを徹底追求した自信作だ。高性能ダンパーオイルを採用し、さらにシリンダーケースにはWPC加工も施されている。
ブレーキ系はフロント8ポット、リヤ4ポットのD2キャリパーに前後358mmローターの組み合わせ。ブレーキパッドはエンドレスCC-Rg。その他、前後ロアアームはピロボール化されている。
10JのボルクレーシングTE37RTに装着されるタイヤはポテンザRE-12D。サイズは前後とも265/35R18だ。
インテリアはOMPステアリングとブリッドXEROシートへの変更程度。追加メーター類はラップモニターの他、タイヤ空気圧、油温・油圧計。オレンジ色の装置は、M&Sカムというオンボードカメラだ。
エクステリアはレプロ製のフロントバンパーとアンダーパネル、サイドステップで武装。最低地上高も含め完全合法仕様で、各サーキットで高い戦闘力を発揮している。
この他、ミッションのWPC加工やオリジナルセッティングのATSカーボンLSDなど、独自の手法で86チューニングを推進。こうしてデモカーで蓄積したノウハウは、余すことなくユーザーカーへとフィードバックされていることは言うまでもない。
●取材協力:ラッシュファクトリー 神奈川県伊勢原市歌川2-2-10 TEL:0463-73-5937
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