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心臓部はB18C改4連スロットル仕様!
マイナーさで選んだDB8でカスタム道を突き進む
常に最新のトレンドを敏感にキャッチしながら、古き良き定番スタイルに最新のトレンドをミックスさせ、新たなスタイルへと変貌させていくのがオーナーの手法。
そんなポリシーが凝縮された象徴的なパートのひとつがホイール。実はこれ、他ブランドのリムに無限M7のディスクを組み替えたリバレル仕様なのだ。オーソドックスなデザインでありながら、その存在感が色褪せない往年の名作を現行のリムとミックスさせ、ワイド&ディープに生まれ変わらせたというわけ。
ちなみにこのDB8は、ホイールの選択肢を広げるためにPCDを4穴-100から5穴-114.3にチェンジしていたのだが、このホイールを履くためにわざわざ4穴-114.3にハブ周りごと変更していたりする。
足回りは、キャノーバの4輪独立ハイスピード電磁弁仕様のエアサスでローフォルム化。同時に、BLOXの調整式アームを駆使して限界までネガティブキャンバーを付けている。
また、タイヤのサイドウォールにフェンダーが絶妙に被さったこのスタイルも、ミリ単位のオフセット調整と車高のセットアップで完成させたもの。タイヤサイズは前後とも225/45-15だが、フロントに9.0J、リヤには10Jのリムを与え、程よく引っ張る。15インチでの極限のディープリムというのが圧巻だ。
エンジンは、標準仕様のB18Cをベースに、B18CスペックRのクランク/コンロッド/カムシャフトなどでタイプR仕様化。戸田のピストンやジェイズレーシングのチューニングヘッドも組み込み、ビジュアルに負けないハイチューンスペックで仕上げている。
吸気系は、アメリカから輸入したというインマニ、デリバリーパイプ、ファンネルなどのセットを使い、AE101純正スロットルを合わせて4連スロットル化している。
その他、戸田レーシングのEXマニ、コーヨーのラジエターなど、機能パーツのセレクトにも妥協はない。しかも、これらのパーツをしっかりとアピールするため、エアコンやパワステはもちろん不要な配線も潔く撤去して、ワイヤータックも敢行している。
さらに、エンジンルームには鋲を連想させるスパイクナットを積極的に導入。これは、アメリカのダウンスター社製のもので、大量に輸入して60本ほどを使っているそうだ。
エクステリアメイクも凄まじい。フロントフェイスは、VISレーシングスポーツのフロントバンパーとBMW5シリーズ(E60)のヘッドライトという組み合わせ。
E60ヘッドライトはかなり個性が強いデザインだが、ユニットの下部をバンパーで被せるように使うことで目力をダウン。これにより、無国籍でミステリアスなテイストが生まれた。
VISレーシングスポーツのGTウイングはフラップ部のみを使い、可動式のスポイラーとしてアレンジ。表面には、無作為に抽出したブランドロゴをステッカーボム風にアレンジして貼り込んでいる。
ターンバックル式のウイングステーは自作。また、トランクにはエアシリンダーが組み込んで、エアサスのエアを利用した自動開閉システムを作り上げた。
ナイトシーンでも鮮やかに発色するボディカラーは、ホワイト4層、オレンジ4層、クリア2層の計10コートによって構成される力作で、深みのある突出した光沢感が演出されている。ダクトやミラーはユーロ調。
ピアスボルトやエアバルブ、各部ステーといった細部のアクセサリーは、海外のオンラインショップやオークションサイト、クチコミなどを利用して検索。気に入ったものを見つけた時は、友人と共同購入して安く輸入しているという。
全方位、隙のない仕上がり。整備士であるオーナーのスキルを活かして製作されたこのDB8インテグラは、ドレスアップとチューニングの垣根すら取り払った究極系カスタムマシンだ。