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心臓部は700馬力の2JZ改3.1L+TO4Zタービン仕様
オーナードライブで富士1分46秒をマーク!
このJZA80は、富士スピードウェイをホームコースとするオーナーの愛機だ。以前は純然たるストリート仕様だったが、現在ではサーキットアタックに絞ったセッティングが施されている。メイキングを担当するのは、数多くのチューンドJZA80を手掛けてきた名門“マテリアルオートファクトリー”だ。
エンジンはHKSのピストンやカムシャフト、キャリロのコンロッドなどを組み込んだ3.1L仕様となる。さらに、ブロックのオイルライン加工やツインオイルクーラーをセットした上、強化オイルポンプで油圧&油温管理を徹底。連続周回に耐えられる仕様を丁寧に作り上げているのだ。
組み合わせるタービンはHKSのTO4Z。最高出力は700ps&78kgmという強烈なものだ。なお、これらのパワーパッケージはオーナーの好みに合わせたセットアップとなる。
足回りは、アラゴスタ車高調(F22kg/mm R18kg/mm)でセットアップ。ホイールはエンケイRPF1(10.5J×18+15)で、タイヤには前後295/30R18のアドバンA050GSコンパウンドをセットする。LSDはOS技研のスーパーロックLSDだ。
もちろんストッピングパワーの強化も行われ、ブレーキはキャリパーがアルコンで、ローターやパッドはディクセル製を装備。徹底的に性能を重視したパーツ選びだ。
室内はストリートスペック時代の面影を強く残しているが、エアコンなどの快適装備は一切取り除き車両重量の軽減を図っている。ロールケージはクスコ製だ。
エクステリアはタモンデザインのボディキットでフル武装。フロントには大型のアンダーパネルが設けられているが、本来は「付けたくなかった」パーツだとか。オーナーはトータルフォルムの美しさにも拘っているのだ。
取材時は、ミッションが本調子ではなかったものの1分46秒394の好タイムをマーク。
700psという数値だけに注目するとかなりパワー志向であるが、全体的な作り込みを見ると、突出したスペックを与えずにトータルバランスを最重視したマシンであることが分かる。そのバランスこそが、このJZA80の生命線なのかもしれない。
●取材協力:マテリアルオートファクトリー 東京都町田市小山ヶ丘3-3-11 TEL:042-798-1435