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コンセプトは新世代の4ドアスポーツマシン!
オーナーからの無茶振りを実現した超オンリーワン仕様アルテッツァ
今回紹介するアルテッツァは、カスタムの最高峰を目指してオーナーとカスタムボディショップ“カーサービスヒロ”が二人三脚で製作を進めた1台だ。
チルトボンネットやガルウイング、ワイドボディ、フルカスタムペイント…と、あらゆるパートに手を入れ、完成体と呼べる段階まで来ていたが、オーナーはそこで満足しなかった。他と一線を画す仕様を目指し、大幅なリニューアルを決意したのだ。
オーナーによるオーダーは「4ドアボディのトヨタ86」。そんな無謀とも取れる妄想を、カーサービスヒロの中村代表は試行錯誤の末に具現化させていったのである。
まずフェンダーは、アルテッツァ純正の上に、トヨタ86用のホイールアーチやボンネットに繋がる部分を重ねるカタチでデザイン。「自然で違和感のないラインを作る作業には、想像力とセンスが必要なんだよね」とは中村代表。
フェンダー同様にボンネットもニコイチで製作し、フロントバンパーもトヨタ86用をアルテッツァの車幅に合わせて、左右を延長加工して対応。この画像を見れば、その辺りの加工ポイントがよく分かるだろう。
コアサポートやヘッドライトサポートなどは、位置を合わせた上で86用を溶接。フロントバンパーやヘッドライトの固定は純正同様となっているため、強度もしっかり確保されている。車検も問題なくパスできるそうだ。
ボンネットは86用をベースに大加工。エンジンルーム内の高い位置にあるバッテリーやヒューズボックスの部分には逃げ加工を施し、極力低い位置にボンネットがくるよう調整されている。
こうして完成した86フェイス仕様だが、その仕上がりは完璧の一言。思わず、86をベースに4ドア化したのではないかと錯覚してしまうほどだ。
エクステリアカスタムがメインの車両とはいえ、エンジンもTRDの4連スロットルなどを組み込んでファインチューン済みだ。86のFA20エンジンと比べると、直列4気筒の3S-GEはエンジン高が高く、現状よりもボンネットを低くするとエンジンと接触してしまうのだとか。
サイドビューを見ると、フロントウインドウからノーズにかけての落ち込みがよく分かる。リヤフェンダーのワイド化、ドアモールとリヤドアハンドルのスムージングで、2ドア車のように凹凸の少ないボディを実現している。
リヤフェンダーは鉄板で造形され、50mmのワイド化を敢行。当然、ドア内側までしっかりと造形されていて、まるで純正のような仕上がりを誇る。
ホイールは前後に8.5J×20のヒプノティックホイールを装着。ギリギリまで車高を落としてもリヤバンパーと地面のクリアランスが大きくなってしまうため、上下方向に延長加工を施した。マフラーはワンオフで、レクサスIS-F風テールデザインを採用している。
ここまで手の込んだメイキングを施していながら、トータルフォルムは非常にスマート。全国からカスタムフリークが集結する人気店の実力を示した1台だ。
●取材協力:カーサービスヒロ 埼玉県志木市中宗岡3-17-58 TEL:048-473-1720
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カーサービスヒロ
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