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アドバンネオバの遺伝子が息づくローコストモデル!
街乗りユーザーはもちろんドレスアップ系もターゲット
価格、グリップレベル、トレッドパターン…等々、タイヤを選ぶ際の基準は人それぞれだ。近年は、コストバリューがすこぶる高いアジアンタイヤが猛威を奮っているが、その大きな流れにストップをかけるべく開発された純国産タイヤが今回の主役。ヨコハマタイヤの“AVID ENVigor S321”である。
位置付けとしては、ピラミッドの頂点に君臨するアドバンネオバAD09ほどのグリップ性能は求めないが、あらゆる路面コンディションで安定した走りを楽しみたいというユーザー層がターゲット。対アジアンタイヤを謳うモデルだけに、コストパフォーマンスも徹底追求しており、実勢価格はヨコハマタイヤの数あるモデルの中で最安というのもポイントだ。
トレッド面を見てみると、ウエット性能を高めるためのサイプ形状や、一体型のショルダーブロック&センターリブなど、回転方向が定められたパターンはかなり個性的。SUV系へのマッチングが出発地点のモデルだけに、タイヤの顔には相当拘っているわけだ。
このタイヤの性能を探るために、WEB OPTIONでは2台のサンプル車両を用意。それぞれにAVID ENVigor S321をインストールして、ロングランテストを敢行した。
インプレッションその1「日産・スカイラインクーペ」編
「雨の日の安心感が本当に凄い!」
1台目は編集部員(カギイチ)所有のスカイラインクーペ(CPV35)。普段は、価格最優先でファイナリストやフェデラルSS595などを愛用している。ホイールはTSWニュルブルクリンクの19インチで、チョイスしたタイヤサイズはフロント225/35R19、リヤ255/35R19だ。
「真っ先に感じたのはロードノイズの少なさですね。これは驚くレベル。当たりは、フェデラルやファイナリストよりも硬い印象。通勤で使っているクルマなので限界グリップ性能などは分からないけど、 雨の日でも本当に安定していて、常に路面を掴んでいる印象があります。この辺りの安心感は、アジアンタイヤとは比べものにならないレベルですね。お洒落なトレッドパターンも好みです。できれば、245/40R19や275/35R19などのチューナーズサイズが欲しい! 作ってくれませんかね!?」(編集部員:カギイチ)
インプレッションその2「ポルシェ・カイエン」編
「なにこれ、街乗りなら高級タイヤと遜色ない性能・・・」
2台目のテスト車両は、OPTION御用達のフリーライターが100万円(!?)で購入したポルシェカイエン、初期型の後期モデルだ。ホイールはOZレーシングのVERSILIA(FR9.5J×20+52)で、タイヤサイズは前後245/45R20をセレクト。
「SUVのタイヤって本当に高いんですよね。簡単に交換できる金額じゃないので、毎度悩むわけですよ。これまではバランス重視でファルケンのアゼニスFK510(FR255/45R20)を履いていました。あまり期待してませんでしたが、このタイヤ、ガチでかなりやります。ロードノイズが静かでウエット性能もすこぶる高いんです。対アジアンタイヤというより、日本やヨーロッパのミドルレンジタイヤと比べても良いポテンシャルなのでは…。サイズラインナップが増えれば歓喜するユーザーは多いと思いますよ!」(自動車系ライター:三木宏章)
コスパフォーマンスは最強クラス
AVID ENVigor S321のラインナップは18インチの215/45から22インチの255/30まで全19サイズ(2023年1月現在)で、編集部が独自に調べた実勢価格は、最細の215/45R18で1万4000円台、最太の255/30R22で2万9000円台だった。
正直、性能から考えるとこれはバーゲンプライス以外の何者でもないと思う。足元に安心感を求めるユーザーは、購入を検討してみてはいかがだろうか。
【関連リンク】
AVID ENVigor S321ブランドサイト
https://www.y-yokohama.com/product/tire/avidenvigor_s321/