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ペリフェラルポート自然吸気で目指すは700馬力!
排ガス試験にも挑み、将来的には合法化も視野に
2022年の東京オートサロンでは、6ローター仕様のユーノスコスモを発表して話題を呼んだREチューンのエキスパート“A-RF(アニバーサリーレーシングファクトリー)”が、2023年に用意してきたのは4ローター搭載のFC3S。マルチローターの可能性を提案した昨年に対し、今年はより現実的なチューンドREの現在を具体的に示そうというのが展示のテーマとなっている。
“26B”と命名された自然吸気ペリフェラルポート仕様の4ローターエンジンは、純正13Bローターハウジング、RX-8(13B-MSP)用ローター、ニュージーランド製エキセントリックシャフトで構成。中でもポイントとなるのは、国内で製造したオリジナルのインターミディエイトハウジング。高精度な設計により、海外製品で発生していたトラブルの心配が無くなって信頼性が大きく向上したそうだ。
吸気系はワンオフのインテークマニホールドに4連スロットルをセット。排気系もEXマニホールドとフロントパイプをワンオフ製作し、市販のマフラーとドッキング。その他、オイルパンや各種パイピング、オルタネーターのサイドマウント化など、4ローター化に伴い施された加工は数え切れないほどだ。
オイル供給はドライサンプとし、リヤトランクゲート内にはピーターソンの巨大なエンジンオイルタンクを設置。油温の安定化を図るために、オイルクーラーはラジエター上部と下部にツインで装着。それぞれ導風用のシュラウドも装着されている。
エンジンマネージメントは、A-RF得意のモーテック。助手席左側に装着されているのは、点火制御用のモーテックCDIユニットだ。
ベース車は1986年製のFC3S前期型。4ローターエンジンを搭載したいというオーナーのために、プロジェクトではグッドコンディションのベース車探しからスタートしたという。
現在はノーマルのマウント位置でエンジンを搭載しているが、重量バランス的には後方にオフセットするのが理想。今後は合法化を目指して排ガス試験にも挑戦するとのこと。4ローターペリ仕様の魔改造FC3S、公道に降り立つ日が待ち遠しいかぎりだ。
●取材協力:アニバーサリー 埼玉県所沢市城955-4 TEL:04-2946-0916
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アニバーサリー レーシングファクトリー
http://a-rf.com/