「R35GT-Rは1000馬力が当たり前なんです!」NOSで排気量アップと同等のトルク特性を表現!?

オーナードライブで富士1分48秒台の快速仕様

NOSはコストパフォーマンス重視の選択!?

今回ピックアップするのは、最高速からゼロヨンまで幅広く対応する老舗ショップ“ガレージ八幡”が手掛けたサーキット仕様のR35GT-Rユーザーカーだ。

美しいトラスト製サージタンクが特徴の心臓部は、HKS鍛造ピストンやコンロッド、ハイカムを組み込んで強化された3.8L仕様だ。これにGT1000タービンを装着、ブースト圧は1.3キロとあえて控えめにすることで、アクセルを積極的に踏み込めるようにしている。最高出力は1000psだ。

「3.8Lに留めたのは、純正のミラーボアコーティングを生かすため。耐久性を重視したスペックです。ビッグボア仕様に比べるとトルクは細くなりますが、そこはNOSでカバーしているので、パフォーマンス面で劣ることはありません」とガレージ八幡の森田さん。

投入したウエットショット式NOSは4000~5500rpmの中間域で噴射するセッティングとし、排気量アップ車両に負けない瞬発力を獲得。システム構築が簡単で、排気量アップよりもコストを抑えられるメリットもある。

トランク内にはNOSのボンベとオリジナルのコレクタータンクを装着。コレクタータンクは内部でガソリンを回転させることで気泡を分離、エア噛みを抑制する独自の構造を採用している。アイディアマンの森田代表らしいアイテムだ。

1000psの大パワーを支えるべく、足回りにはアペックスN1ベースのオリジナル車高調(F22kg/mm R16kg/mm)を投入。縮み側を柔らかく、伸び側を硬めにセッティングすることで、サーキットで縁石に乗ってもインリフトせずにアクセルを踏み込んでいける。そんな安定性の高いサスに仕上げている。

ホイールは前後共に11Jマイナス15のアドバンレーシングGTプレミアム。タイヤは同じくアドバンのA052(285/35R20)を合わせている。

エクステリアは、フロントアンダー、フロントフェンダー、ボンネット、GTウイングがガレージ八幡オリジナル。カナードはサード製を加工装着し、サイドスカートにはヴァルドを奢るなど、オーナーの好みで複数のメーカーを組み合わせている。エキゾーストマフラーはガレージ八幡の製品だ。

このチューンドを鈴鹿サーキットで試乗した青木孝行選手は「フロントノーズの入りも良く、柔らかいけどしっかり粘る足は納得の出来です。今回はエンジンが完調ではなかったためアタックは行いませんでしたが、万全の状態だったら好タイムが狙えそうな印象はありますね」と評価。トラブルシュート後のリベンジに期待したい。

●取材協力:ガレージ八幡 愛知県半田市上浜町10-20 TEL:0569-26-1660

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