「再販を望む声が絶えないRB26用のLCタービンとは?」目指したのは超レスポンス型の500馬力!

魔法のポン付けタービンが実現した極上のフィーリング

純正以上の耐久性と扱いやすさを実現したカンサイサービスの傑作パーツ!

BCNR33の登場以来、様々な方向性のチューニングに挑戦してきた“カンサイサービス”。そんな中、かつて代表の向井さんがRB26ストリート仕様の完成形として発表したポン付けタービンキットがあった。当時、100セット近く用意していた初期ロッドが一瞬で完売した『LCタービン』である。このLCタービンは「ピークパワー重視ではなく、扱いやすくて壊れないタービンが欲しい」というユーザー達からの声で誕生したという経緯を持つ。

「色んなストリート仕様の33Rを作ってきたけど、最後に行き着いたんは全域で使える500ps。結局、腰下ノーマルのRB26で耐久性を重視したらそれくらいが限界なんや」とは向井さん。

カンサイオリジナルのLCタービンがセットされたRB26DETTエンジン。

その言葉通り、LCタービンは最高出力を500psに設定した小径モデルで、風量はかつてレスポンス型タービンの代名詞だったGT-SSの10%ダウン辺りだとか。LCとはリニア・チャージの意。つまり向井代表がこのタービンで狙ったのは、低速域から鋭くブーストが立ち上がるリニアな特性というわけだ。

ノーマルとの出力特性比較グラフ。LCはノーマルに比べてインターセプトポイントが若干後ろによるため、パワーの立ち上がりも300rpmほど遅れるのだが、それ以降は全域で大幅に上回っていることが分かる。

「純正タービン以上フルタービン未満って感じやね。ほら、BCNR33の純正タービンってセラミックやろ。あれはアカン、1.2キロでも破損する。だからLCはメタルを使って高ブースト対応にしたんや。HKSステップ1カムと合わせれば、中低速域のレスポンスはノーマル並みで、かつ高回転まで一気に吹け上がるエンジンを作れる」。

RB26DETTは腰下には手を入れず、HKS1.2mmメタルガスケット、ステップ1カム(IN&EX264度)、スライドカムスプロケを組む。インテークはレーシングサクションRD、インジェクターはニスモ555ccだ。

取材車両は、腰下ノーマルのままヘッドチューンのみを行い、そこにLCタービンをドッキング。コストパフォーマンスに優れつつ、耐久性も徹底重視した仕様だ。最大ブースト圧1.35キロ時に実測503ps。2300rpmから胸のすくような加速が始まり、それが8000rpm近くまで持続するという出力特性だ。

冷却系はHKSのRタイプインタークーラー、Sタイプオイルクーラー、カンサイサービスオリジナルのアルミ3層ラジエターで強化。エキゾースト系は、HKSハイパワーマフラー409にフロントパイプ、そしてメタルキャタライザーと完全車検対応で固められている。

このBCNR33はF-CON Vプロが出まわる以前に作った車両のため、マネージメントにはVプロの前身となる銀プロをチョイスしている。レスポンス重視でエアフロレス制御にしているのがポイントだ。

ホイール&タイヤは、アドバンレーシングRG(9.5J)にアドバンネオバ(265/35-18)を履く。

サスチューンにも絶対の自信を持つ向井さん。この車両には、HKSハイパーMAXダンパーのカンサイスペシャルが入っているが「ウチのはアクセルのオンオフで荷重移動がキッチリ行えるような味付けやね。ホイールベースが長いBCNR33はリヤの伸び側がポイント」とのこと。ホイールはアドバンレーシングRGで前後とも9.5J。

エキゾースト系は、HKSハイパワーマフラー409にフロントパイプ、そしてメタルキャタライザーと完全車検対応で固められている。

廃盤になってかなりの年月が過ぎているのが、未だにLCタービンを求めて問い合わせをしてくるユーザーは後を絶たない。「LCはあの時代だったから輝いたんや。今なら違うアプローチで限りなく近い特性が作れます」と向井さん。超ハイレスポンスの500ps仕様を目指しているRB26ユーザーは、問い合わせてみてはいかがだろうか。

●取材協力:カンサイサービス 奈良県奈良市小倉町1080 TEL:0743-84-0126 

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