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最高速アタックに合わせ高回転の伸びを重視
暫定的な仕様でありながら前回の記録を上回る快挙!
2023年3月の最高速テストで、“壁”とされてきた240km/hを難なくクリア(241.43km/h)し、安定した速さを見せつけた“カーステーションマルシェ”のBRZ。
今回は、エアクリーナー&サクションパイプといった吸気システムのブラッシュアップを行い、ECUもリセッティング。ピークパワーは前回の261psから259psと若干落としているが、その分どの回転域でもピックアップよく加速できるように仕上げてきたそうだ。
細部を見ていく。エンジン本体はノーマルのまま、HKS製のマフラーやエキマニ、エアクリーナー、サクションパイプで給排気環境を整える。コンピュータはECU-TEKで、低回転からどの回転域でも力強く走れるようにセットアップ済みだ。
ホイールは、軽量&高剛性な鍛造1ピースホイールのボルクレーシングTE37SAGA SLで、サイズは9.5Jプラス45×18を通しでセット。タイヤはディレッツァZ3で、前後とも235/40R18を装着する。
サスペンションは、サーキット走行に特化したテインモノレーシングで、スプリングはフロント10kg/mm、リヤ12kg/mmの組み合わせ。新型の電動式減衰力コントロールシステム“EDFC5”も装着し、セッティングを模索しているそうだ。
エクステリアは、過度な空力付加物は抵抗になるとの理由から、バリスのアライジング1フロントスポイラーのみをインストール。
アタック本番ではタイヤの空気圧を上げ、高回転の伸びを重視したスペシャルECUデータを投入。この狙いがハマり、あっさりと前回を上回る242.02kmをマークしてみせた。
「本調子といった感じではないけど、とりあえず前回の最高速を上回れたのは良かった。エンジンに関して言えば、少し回転が鈍く感じる部分もあるし、まだセッティングを詰める余地があると思う。あと、バンクで少しふらつくシーンがあったから、エアロパーツでもっと押さえつけるような安定志向に仕上げると良いかもしれない」とはアタッカーを務めた稲田大二郎。
今後はサスペンションやLSD、タイヤサイズの変更による操作性向上をテストしながら、筑波サーキットや富士スピードウェイでのタイムアタックを視野に入れてアップデートを重ねていくというから期待したい。
●取材協力:カーステーション マルシェ 群馬県前橋市亀里町1224 TEL:0247-265-6789
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