「なんだこの輝きは!? 美しすぎるDR30型スカイラインRSターボ登場!」車両価格648万円の価値と意味

職人の手による究極のフルレストア術!

ボルト一本にまで神経を尖らせた作品

旧車購入のハードルのひとつがコンディションキープの問題。いくら憧れていても維持することが難しい、常に故障の不安にさらされる…そして何かあっても部品がなくて直せないんじゃないだろうか? 購入予備軍がそうした不安を抱くのは当然のことだろう。

それならば、完全にレストア・リフレッシュされコンディションの整えられたレストア仕様を狙うのはどうだろう。たしかに表面的な車両価格は跳ね上がるが、新車を超えるコンディションを目指して仕上げられた車両なら、間違いなく一生ものだ。そして、実際に購入後にかけるであろう費用を考えると、パッケージングされたレストア車両の費用はむしろお買い得というケースも多いのだ。

そして、こういった物件を狙う時の重要なポイントは車種専門のショップが手掛けた車両を手に入れるというもの。というのも、車種専門店ならではのネットワークで絶版部品を手に入れて組み付けたり、機関系のウイークポイントに対策がなされたりすることで、より安心できるコンディションとされている場合が多いのだ。また、先々のメンテナンスでも頼れる相談先になってくれるメリットもある。

というわけで、サンプル車両は昭和58(1983)年式のスカイラインRSターボ。フルレストアして仕上げたのは、DR30スカイラインにめっぽう強い専門店として知られる、東京都小金井市の“ユーティリタス”だ。

ちなみに、年に1台程度仕上げているというフルレストア車両の施工レベルは最高峰で、目を見張るほどのもの。元々コンディションの良かった個体を完全に全バラ。シャーシや外鈑パネルは剥離塗装されサビはなく、アンダーフロアまでピカピカ。ボルト類はもちろん金属部品には新品や用意できないものは再メッキが施され、モール類は新品、レンズ類は分解して洗浄・キガキ・再メッキなどの工程を経て再組み立てされたもの。サブフレームなども手入れして再塗装されているし、エンジンも内部・外部ともに新品以上のクオリティに仕上げ搭載されている。

細部を見ていこう。エンジン本体&補記類はもちろん、ステーやボルトその他ショートパーツまで一新されたエンジンルーム。バルクヘッドの壁面やスロットルなどの稼働パーツの輝きを見て欲しいとはユーティリタスの池谷さん。

分解して清掃や部品交換、リフレクターの再メッキ仕上げなどを経て再組み立てされたヘッドライト。実はハロゲン色に調光されたLED電球が組み込まれるという拘りようだ。同様に、テールランプや各部灯火類など新品入手不可能なパーツも、完璧なリフレッシュがなされている。

マフラーは社外ながらノーマル風でステンレスタイプのものを選んで装着。サスペンションはオリジナルの車高調で引き締めつつ落としている。深リムのホイールは、スターロード製のグロースター15インチ。

新品の用意できるパーツは新品を使い、無いものは見えない部分でも磨いた上で再メッキ処理やコーティングを施して組み上げた。パーツの調達や再加工など、長年やってきた専門店だからこそという調達・外注ルートも仕上がりに大きく差の出る部分。車両の分解や再組み立ては、ユーティリタスのファクトリーで行われている。

「このクルマの販売価格は648万円でしたがすぐに売れました。高いと思う方もいるでしょうが、元々ショー展示でユーティリタスのノウハウと技術を知ってもらうために妥協無く作ったクルマなので、各部の処理や仕上げを見てもらえればむしろ安いと納得していただけるはず。そして長く乗れる1台を探すなら、手入れの整ったものをお勧めいたします」とは、ユーティリタス池谷さん。

もちろん、ベース車を手に入れコツコツ直して行くという方法も否定しないが、専門店が要点を押さえながら仕上げたレストア車両は、仕上がりのクオリティが間違いなく高いのだ。一生ものという思いで憧れのクルマを買うなら、こういう選択肢があることを覚えておいていただきたい。

●取材協力:ユーティリタス 東京都小金井市貫井南町1-5-22 TEL:042-384-7700

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