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免許取得以来ロータリー一筋のオーナーが辿り着いた理想形
20Bロータリーを搭載した“街乗りもできるサーキット仕様”
走りの雰囲気がプンプンと漂う深紅の4型FD3S。オーナーの“ヒロセブン”さんは、免許取得直後にFC3Sを購入し、その後は3台のFD3Sを乗り継いでいる生粋のセブン&ロータリーフリークだ。
「最初は見た目でFC3Sを選んだのでロータリーエンジンにはとくに興味はなかったのですが、いざ乗ってみると回す楽しさに目覚めて、セブンばかり乗り続けています」とのこと。
“回す楽しさ”を追求した結果、出した答がエンジンルームに収まる20Bロータリー。知っての通りユーノスコスモに搭載されていた市販車世界初の3ローターエンジンだ。それまでの13B-REWシングルターボ仕様を壊しまくっていたこともあり、チューニングを依頼している“RSパンテーラ”に勧められて換装を決めた。
20BエンジンはRX-8の10.0高圧縮ローターを組み込んだサイドポート仕様。インマニやEXマニはRSパンテーラオリジナルで、ウォーターポンプやパワステなどベルト駆動の補機類はFD3S用となっている。最高出力は336psでレブリミットは9000rpm、常用は7500~8000rpmとしている。完成してから5年以上経過しているが、トラブルは皆無とのことだ。
好みのスタイリングを演出するため、エクステリアはメーカーミックスのエアロを組み合わせながら構築。構成パーツは、フロントバンパー、サイドステップ、ワイドフェンダー、リヤバンパーがRSパンテーラ。ボンネットとリヤディフューザー、カナードがRE雨宮。GTウイングはサンアイワークスだ。レーシングタイプのミラーやLEDテールも投入している。
“街乗りもできるサーキット仕様”をコンセプトにしているこのFD3S。そのための拘りは、ホイール&タイヤ選択にも現れている。
ボルクレーシングZE40(9.5J×17+25)に組み込まれているのは、ディレツァZIII(255/40R17)。17インチ化はサーキット走行のランニングコストも考慮したもので、ブレーキキャリパー&ローターも純正の17インチ用を流用している。サスペンションはHKSハイパーマックスMAXIIIスポーツだ。
多数の追加メーターが装着されたコクピット周りだが、コンセプトに則ってエアコンやオーディオ類の快適装備はキープ。メインメーターはデザイン変更&フルLED化されており、先進的な輝きを放つ。
レッドに塗装された11点式ロールケージが存在感を主張するリヤセクション。オートエクゼ製のタワーブレース後方に設置されたボックス内には、エンジンルームから移設されたバッテリーが仕込まれている。
灰皿横に追加されているスイッチは、エキゾーストマフラーに備えられた音量調整バルブの開閉用だ。
普段の足として、街乗りから年に4回ほどのサーキット走行まで合わせて、1年に1万5000kmくらい走るというヒロセブンさん。20Bはエンジンパーツが出ないので壊さないように乗り続けていきたいというが、「じつはスーパーチャージャーの追加ができないかと…」と、さらなるステップも模索中だ。(取材イベント:榛名セブンデイ)
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