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2.8L+T62Rの組み合わせで得る1000馬力という脅威のパワー
快適装備はフル搭載のストリート仕様!?
「GT-Rで1000psオーバーのクルマが欲しい」というオーナーの要望に応えて名門“ピットロードM”が製作したBNR34の登場だ。
国内のタービンで最大級の風量を誇るHKS T62R(現在は廃盤)に、同じくHKSのキャパシティアップグレードキットステップIIで2.8L化したRB26DETTを組み合わせ、ビッグシングルタービンのポテンシャルをフルに引き出せるようにチューニング。最高出力は最大ブースト圧2.0キロ時に1100ps/110kgmと、尋常ではない。
エキゾーストマニフォールドは3mmステンレスでワンオフ製作された47φのスペシャルメイド。ウエストゲートは安定性を狙ってHKSのGTタイプ2基掛けで制御する。
エキゾースト環境は元々90φフロントパイプ→ARCチタンマフラーの組み合わせだったが、現在は1000psを活かし切るために100φのチタンフルストレートシステムをワンオフ製作。圧倒的な排気効率を実現している。
まさしくモンスターという言葉が似合うマシンだが、そのチューニングコンセプトはゼロヨン/最高速ともに一線級で、街乗りも快適に走れること。そのため、これだけのハイスペック仕様ながら、エアコンなどの快適装備は全て残されており、軽量化も一切行っていない。
駆動系チューンも抜かりなく、緑整備の強化トランスファーやオリジナルのカーボンプロペラシャフトで徹底強化。ミッションは1000psオーバーに対応するOS技研のOS-88シーケンシャルドグが採用される。
「普段は乗りやすさも考えて、ブーストを1.6キロに抑えてピークパワーを800psぐらいに設定しとるんや。パワーバンドは6000rpmから8000rpmとかなり上振りやけど、5速全開でホイールが空転するほどパワーとトルクが出るで」とは、ピットロードMの森下代表。
足回りに関しては、緑整備センターがラインアップする最上級モデルのナイトロン別タンクトリプルチューブ3ウェイの車高調キットでセットアップ。ミハエル・クルム氏が監修した生粋のサーキットスペックとなる。アーム、ブッシュはイケヤフォーミュラ製の調整式フルピロタイプを組み込んで、サーキットをガンガン走れるスペックを持たせている。
ホイールはボルクレーシングTE37SL(10.5J×18+15)で、タイヤにはポテンザRE-71R(275/35-18)を組み合わせる。無骨なスポークの隙間から覗くブレーキは、apレーシングのシステム(F382mm R355mm)だ。
ニスモ製バンパーのみというシンプルなエアクステリアからは想像もできないフルチューンスペックスをその身に宿す、まさしく羊の皮を被った狼と言える仕様だろう。
●取材協力:ピットロードMマシンファクトリー 兵庫県姫路市安富町安志912 TEL:0790-66-3359
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