「伝説のボディキットを装備!」湾岸の匂いが漂う美しきFC3S最高速仕様

オーバー300キロを目指したRE雨宮GReddy.1仕様の勇姿

オーナーの愛着が詰まった至高の最高速スペック

めっきり数が少なくなってきたFC3Sだが、その分、現存する個体はしっかりとレストアされ、作り込まれているケースが多い。RE雨宮のGReddy.1ボディキットで全身を覆うこのFC3Sもそんな1台だ。

傷ひとつないエクステリアを見ただけでオーナーの性格と愛車に対する想いが伝わってくるが、中身も負けじと気合の入ったメイキングとなっている。目指しているのは楽にオーバー300キロを実現できるポテンシャル…と言えば、その速さを想像してもらえるだろう。

エンジンメイクを手掛けたのは、最高速を得意とするロータリーチューンの名門“スクートスポーツ”。心臓部は、FC3S前期の低圧縮ローター(8.5)やオリジナルの3ピースアペックスシールを組み込んだサイドポート仕様。サージタンクもFD3S用に交換され、とにかく多くの空気をエンジンに送る仕組みだ。この空気と交わる燃料は1000ccのインジェクター4本から全噴射される。

出力の根源となるタービンにはトラストのT88−33Dをマッチング。6気筒エンジンならば、余裕で700psオーバーだが、13Bエンジンに組み合わせるとブースト1.0キロで430ps、スクランブル1.3キロで460psとなる。

クーリングパートは、トップエンド領域での冷却性能を追求しながら圧力損失を最小限に抑えるべくスクートオリジナルのVマウントシステムを構築。インタークーラーはHPI製4層コアを使用したスペシャルとなる。

エンジンマネージメントは、HKSのF-CON Vプロが担う。エンジン特性に合わせて緻密にセッティングされていることは言うまでもない。

エアコン&オーディオ付きとなるインテリアも美しい仕上がりで、灰皿部分にはEVCをインストール。ミッションはOS技研の5速クロスを導入する。

メインメーターは純正が故障したため、奮発して各種車両データを取得できるレースパックを投入。さらにドアの内張りにはカーボンパネルを貼り込むなど、快適性を残しつつもスパルタンな雰囲気を演出している。

なお、RE雨宮GReddy.1ボディキットは各部にオーナー独自の加工が施されており、パナスポーツG7の18インチを飲み込むリヤフェンダーは、違和感ないスタイルを目指してアーチ部分をワンオフで形状変更していたりもする。

足回りは「安全な最高速」を実現するために、コントロール性と挙動の安定感で定評のあるクァンタム改スクートダンパーを軸にセットアップ。スプリングレートは、フロント12kg/mm、リヤ7kg/mmと、街乗りでの快適性も持ち合わせたセッティングだ。フロントブレーキはレーシングブレンボのシステムで強化済みだ。

ちなみにリヤホイールは11Jで、タイヤは285という極太サイズ。巨大なGTウイングも最高速アタック時の安定性を考慮した装備だ。

速さはもちろん、普段の使い勝手や佇まいまで考慮した至宝のFC3S最高速スペック。何より、誰が見ても素直に“カッコ良い”と思わせるマシンメイクは、オーナーのセンス有ってこそのものだろう。

「伝説のRE雨宮GReddyシリーズ集結」雨宮勇美が歴代モデルを振り返る!

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