「ハルテックってなんだ?」フルコン=ハードチューンという時代はもう終わったのだ!

近代化改修の最強アプローチ!

製造廃止が進む純正パーツの置き換えにも最適

昭和車から現行車まで多彩な車種でセッティングを手掛ける“”インパクト。そんな同店が現在、一押しするフルコンが「ハルテック」だ。

大別すると、一世代前の基板に車種専用プログラムを搭載した『プラチナ・プロプラグインシリーズ』。ハルテックの旗艦モデルであり、使い手次第であらゆる制御が可能な『エリートシリーズ』。ECUとPDM(パワーディストリビューションモジュール)を一体化した次世代フルコン『ネクサスシリーズ』の3ラインが揃えられている。

「どのような制御を行ないたいか…によって使用モデルを決めるのですが、今回のS15には4気筒エンジンの制御と近代化に最適な『エリート1500』(本体:24万8000円)を使用しました。燃調を自動的に高速演算するVE制御などのエンジンマネージメントも秀逸ですが、高性能フルコンを使った近代化という部分で最も注目してもらいたいのは電子制御スロットルですね」とはインパクト園田さん。

続けて「ユーザーニーズを反映させたファームアップを頻繁に行なってきたハルテックは、Hパターンでのダウンブリッピングをいち早く完成させるなど、他のフルコンより電スロ制御が熟成されていて安定しています。ワイヤー式でビッグスロットルを投入した場合に、チョイ踏みでギクシャクするのは一気に吸入空気が流れ込むせいですが、エリート1500と電スロのコンビネーションならそうした乗りにくさも皆無。オートブリッピングやクルーズコントロールといった、最新機能も追加できますよ」と、その魅力を語る。

取材車両のS15シルビアは、ブーストアップ仕様ということもありゴルフⅣ GTIの電子制御スロットルを流用。ノーマル50φに対し58φとスロットル径はあまり変わらないが、ほぼ無加工で装着することが可能だ。ビッグスロットルが必要な仕様の場合は、ゴルフ用に設定されている70φを使うそうだ。

ペダル開度は電気信号で伝達するため、電子制御スロットル化にはスロットルペダルの変更も必要。このシルビアは同じ日産のZ33用を使っているため、違和感はまるでなしだ。

チェーン駆動を採用するSR20DETは、ベルト駆動のRB26DETTと比べればクランク角センサーの測定精度は高いが、ギヤのバックラッシュの影響は避けられない。そのため、経年劣化が進んだ純正センサーは5-0イグナイト社のトリガーキットに変更している。

最も手間の掛かる作業だったハーネス製作を解消し、フルコン制御を身近なものとするプラグインハーネス。車種専用プログラムを使用するプラチナ・プロプラグインシリーズと違い、汎用機のエリートシリーズなら車両乗り換え時もプラグインハーネスの買い替えで本体の持ち越しが可能だ。

なお、エリート1500は主要な平成マシンのプラグインハーネスが用意されているため導入の難易度は低い。ちなみに、エリート1500は4気筒エンジン用で、6気筒や8気筒エンジンにはエリート2500を使用する。

インパクトがハルテックでS15の近代化に取り組んだのは、純正パーツからの脱却という大きな狙いもあった。参考までに取材時点で調べた主要な純正パーツの価格をピックアップすると、クランク角センサーが17万2000円、エアフロメーターが8万600円、アイドルコントロールバルブが3万4400円…と、どれも高額だ。

そこをハルテック制御にすれば、Dジェトロ化でエアフロが不要になるだけでなく、クランクトリガーキットによる正確無比な点火時期制御、アイドルコントロールバルブが不要の電子制御スロットル化まで実現可能になる。

「フルコン=ハードチューニングのための本気ツール」という考え方は、すでに昔のもの。センサーの劣化やアイドルコントロールバルブの固着といった定番トラブルを払拭し、愛車の走りを末永く輝かせていくためにも、平成ターボ車ユーザーにとってインパクトが提案するハルテック・エリート&電子制御スロットルの近代化メニューは見逃せない。

●問い合わせ:インパクト 京都府久世郡久御山町野村村東91-3 TEL:075-754-7405

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