「可愛いラパンも立派なチューニングベース!?」2ペダルの5AGS仕様を覚醒させる匠のメソッド!

軽チューンの専門店が新たに注目するラパンのAGS仕様

アルト一択という潮流を打ち砕く存在になり得るか!?

ここで紹介するラパン(2ペダル・5AGS車)は、軽自動車チューニングに力を注ぐ兵庫県の“ラインナップレーシング”が手掛けたニューコンセプトのチューンドだ。

「大きくて重そうに見えるんですが、実はアルトと比較すると車重が10kgほどしか変わらないんです。パーツは共用できるものが多いのでイジり放題ですしね。アルトは中古車価格が高騰し始めているので、こういう選択肢もありだと言うことを伝えたくて作りました」とはラインナップの松山代表。

続けて「ラパンは“G”グレードのみ5AGSを搭載(2020年モデルからはCVT車のみ)しているんですが、このミッションの制御が優秀で変速は超速い。しかもエンジンはVVT仕様なので、ECUを煮詰めればNAでもかなり楽しいマシンに仕上がるんですよ」。

カタログスペックでは52psを発揮させるR06A型エンジン。内部には一切手を入れず、得意のECUチューニングによって覚醒を狙う。

ECUチューンの方向性は、各種リミッターの引き上げはもちろん、ピークパワーの発生回転域を5000rpm付近にまで下げているのが特徴。パワーとトルクのピークをほぼ同タイミングに合わせることで、胸のすく加速感が持続するようにセッティングしている。

吸排気環境はオリジナルパーツで構成。コストをかけず、最低限のメニューで走れることを証明するためのライトチューンスペックとしている。

電装パーツのクイックワイヤーは、発電の負荷を軽減すると同時にコイルへの送電容量を増すことでパワーやトルクアップに効果が得られるアイテムだ。

エキゾーストマフラーは耐久レースをターゲットにしたワンオフのフルストレートモデルを導入。

室内は女性オーナーを意識したインパネデザインを生かしつつ、タコメーターやサーキットアシストの切り替えスイッチなどを上手くレイアウト。ステアリングはナルディクラシックだ。

ロールケージはクスコのアルト用7点式をベースにしたスペシャル。カーペット類や純正シートなどは潔く取り外し、軽量化を進めている。

足回りは、アルト用に展開しているボルドワールドのラインナップ仕様(F8kg/mm R6㎏/mm)でセットアップ。フロントはネガティブキャンバーを付けるため取り付け部に偏芯カムを、リヤは専用アクスルで取り付け位置を50mm上げ、これにストロークを持たせた専用サスを組み込んで、リヤのトラクション不足を改善している。

タイヤはサーキット走行を前提にダンロップのディレッツァZIII(165/55R14)をチョイス。ハイグリップタイヤをリーズナブルに導入できるのも軽自動車の魅力と言えよう。

この状態で富士スピードウェイを2分30秒台でラップするというから恐れ入るが、ベース車両の提案という意味では大正解。NAで気軽にスポーツ走行を楽しみたいユーザー諸氏は、ラインナップの動向に注目していただきたい。

●取材協力:ラインナップ(松山商会) 兵庫県姫路市花田町小川164-1 TEL:0790-251-1025

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