「名作カプチーノよ、永遠なれ!」ジムニーパーツを使った最新リフレッシュメニューに迫る

カプチーノ純正K6Aよりも進化を重ねたジムニー用K6Aを選ぶべし!

フルコンを用いた現代的スワップメニューが完成

F6Aを搭載する前期モデルでは30年以上、K6Aを搭載する最終型でも25年以上が経過しているカプチーノ。

当然、自動車メーカーのサービス供給期間を超えてしまっているため、前期モデルから順に純正のリプレイスメントパーツの供給は途絶え始めている。もちろん、パーツ供給の面だけでなく、車体側も経年によるトラブルも頻発し始め、この先長く乗ることを考えると気苦労も多くなるだろう。

しかし、EA21Rと同じK6Aを搭載していたJB23W型ジムニーは4年ほど前まで販売されていたため、エンジン本体に限れば意外と気楽だったりする。

そこに目を付けたのが名門“ヴァケラッタC”だ。F6Aエンジンを搭載するEA11Rに、コンディションが良好なK6Aエンジンをスワップするリフレッシュメニューの展開をスタートさせたのだ。

「販売台数で言えばF6Aを積む前期(EA11R)の方が圧倒的に多く、パワーチューンを考えるとF6Aが優位でもてはやされましたが、今となっては200psを目指すような人などほとんどいませんし、むしろアルミブロックで10kg以上軽くなるK6Aの方が回頭性もアップして楽しめます。だからこそ、今時のリフレッシュプランとしてはK6Aへのスワップが正解と言えるんじゃないですかね」と語るのはヴァケラッタCの荒井さん。

K6Aスワップで問題となるエンジンマネージメントに関しては、高性能フルコンであるLINKのG4Xモンスーンか、ハルテックのエリート1500で対応するのがヴァケラッタC流だ。

ちなみに、ヴァケラッタCではフルコン導入時に大掛かりなハーネス加工は必要とせず、変換ハーネスを割り込ませるカプラーオン方式を独自に考案。もちろん純正のセンサーなどを残しておけば、すぐにフルノーマルに戻すことができる。

フルコン化に伴い、点火系もアップデート。トラブルが多いデスビは撤去して、ダイレクトイグニッションシステムに刷新しているのだ。これにより、高回転域でも確実なスパークを実現する。

年々供給体制が悪化していく純正部品の中には、エンジン性能や快適性に関わるセンサーも数多く含まれている。そうした重要パーツの劣化を、セッティングで補えるのもフルコン化の大きなメリットだ。

さらに、ヴァケラッタCではJB23W純正ミッションをカプチーノに流用するためのポン付けキットも開発。カプチーノ用の純正ミッションは前後期用ともに廃盤となっており枯渇が進んでいる状況だが、このキットを使えば問題なくリフレッシュが可能だ。キットには公認取得書類も付属する。

「ウチはストリートカーのメンテナンスやリフレッシュを中心にしているので、長く快適に乗り続けるためのメニューを常に考えています。フルコン化や高年式エンジンへのスワップ、さらにミッションの流用など常に新ネタを思案して、近代化改修が行えるメニューを今後も展開していきます」とは荒井さん。

この先も安心して長くカプチーノを楽しむための鍵は、新たな視点で構築されたリフレッシュメニューが握っているに違いない。

⚫︎取材協力:ヴァケラッタC 静岡県浜松市北区都田町7547-130 TEL:053-489-7243

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