「24年17万km走行でも進化を止めないSW20!」生粋のゼロヨン仕様から新世代タービンを使ったストリート仕様へ

3000rpmからパンチ溢れる500馬力オーバー!

TD06-20RXタービンが扱いやすいハイパワー仕様を叶える

「クルマとの一体感が楽しめそう」という理由で、V型のSW20を新車購入したオーナーが今回の主役だ。

ゼロヨン一筋で、ブーストアップ仕様、2.0L+TO4Rターボ仕様、2.2L+T88-34Dターボ仕様…と進化を重ねながら24年で17万kmを走破。その後、定期的なアップデートやメンテナンスを重ねながら徐々にストリート仕様へと移行していったそうだ。

ストリート仕様に向けてのアップデート箇所は多々あるが、最も大きく愛車の性格を変えたのは、エンジンのメンテナンスと同時に行なったタービン交換だ。というのも、長年愛用していたT88-34Dは、いくら2.2Lに排気量アップしていても6000〜8000rpmの高回転型となってしまっていたからだ。

「ヘタってしまったT88-34Dをメンテするなら、ストリートで扱いやすいタービンに変えたい」というオーナーのリクエストを受けて、主治医である“フェニックスパワー”はレスポンスに優れるTD06-20RXを選択。2.2Lローコンプ仕様の3S-GTEとの相性も非常に良く、3000rpm付近からレブリミットまでブーストパワーが追従する死角のない530psを作り上げたのだ。

同時にインジェクターもシングルホールの大容量タイプから、霧化効率に優れたマルチホールのR35GT-R用900ccに変更。メカニカルパートを段階的に最新式へとアップデートさせているわけだ。

「ゼロヨン仕様から徐々にストリート仕様へ移行するのがオーナーの意向なので、現状そこまで特別なことはしていません。次のアップデートで提案するなら、インタークーラーの水冷化でしょうか。当時は吸気温度を下げるよりもパワーを上乗せすれば良いという考え方でしたけど、渋滞などを考慮するとそうはいかないですからね」とフェニックスパワーの横山さんは語る。

直線番長時代の名残りとも言うべきポイントが、トランクマウント化された大型インタークーラーだ。電動ファンを使って冷却効率を高めているが、どうしても吸気温度は高くなってしまう。ゆくゆくは水冷化も検討していくとのこと。

仕様変更に伴うマネージメントの最適化はパワーFCのリセッティングで対応。平成に一世風靡したアペックスのフルコンは令和の最新アップデートにもしっかり対応できるのだ。

ミッションはフェニックスパワーオリジナルのフルクロスで強化済み。クラッチは扱いやすさと伝達能力が高次元でバランスされたATSのカーボンツインとしている。

サイドブレーキの構造上、現役当時はフロントしか選択肢がなかった社外ブレーキキャリパーキットだが、現在はD2ジャパンから対応モデルが発売され、前後330mmローターのフロント6ポット/リヤ4ポットでストッピングパワーを強化している。

ゼロヨン仕様時のポテンシャルを残したまま、痛快なストリート仕様へと最適化するために熟慮されたアップデート。ノーマルからステップアップしたゼロヨンチューニング、そして現在はゼロヨンチューニングからストリートスペックへ…。オーナーはSW20での第二のチューニングライフを楽しんでいる。

●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157

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【関連リンク】
フェニックスパワー
http://www.phoenixs.co.jp

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