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R35GT-Rとは異なるアプローチを提案!
ドライカーボン製のオリジナルエアロを開発
「R35を戦闘機とするならば、RZ34はプライベートジェット。乗り手に攻めの姿勢が求められるR35に対して、RZ34はGTカーとしてゆったり乗るクルマだと思うんだ」と、スモーキー永田は語り始めた。
それをよく表しているのがチューニングのアプローチ。パワー系チューンに先駆けてGTカーとしての魅力を高めるため、まずは外装=エアロパーツから着手することになった。
真っ先に開発されたのが、エンジンルーム内にこもりがちな熱気を効果的に排出するアウトレットダクト付きボンネット。素材はドライカーボンだ。ボンネットとAピラーを繋ぐ部分のパーツも同様の素材で用意される。
ボンネット裏側は、高速走行時の浮き上がりを防止するリブを設けつつ、ドライカーボン素材の利点を活かすために徹底的な軽量化を実施。内部に仕込むストライカー自体も高強度設計のため、ボンネットピンを追加する必要はない。
ちなみに、トップシークレットのドライカーボン製品にはシリアルバンパー入りのプレートが貼り付けられる。スモーキー永田が手掛けた本物のパーツであることの証明だ。
ドライカーボン製のフロントフェンダーダクトは、純正を加工して装着するタイプ。フロントから入るエアを積極的に排出することによるダウンフォースの向上と、機能美によりフロントフェイスをより引き締まった表情にするドレスアップ性も兼ね備えている。
ホイールの選択肢を広げるために、リヤには片側約10mmのワイド化を実現する貼り付けタイプのカーボンオーバーフェンダーをインストール。
リヤウイングはワンオフ品で製品化の予定は今のところ無いようだ。ステーの間にはハイマウントストップランプが移設され、被視認性を高める。
足元を飾るのは、20インチのOZフッツーラトップシークレットバージョン。前後11Jで、オフセットはフロント+30、リヤ+15。フロントはRZ34用よりも10mm短いV36用アッパーアームを組んでホイールを収める。タイヤは285/35R20サイズのポテンザRE-71RSだ。
足回りに組まれるのはHKSハイパーマックスSで、RではないところにRZ34に対するスモーキー永田の考え方が見て取れる。
「まずは見た目、次に足回りを煮詰めていく。フロントのホイールを11Jにしたのは285幅のタイヤを履かせたかったから。フロント荷重が大きいFR車のアンダーステア対策だね」。
一方、エンジンに関してはパワーが足りなかったら手を加えるというスタンス。いずれはECU-TEKでのセッティングを行なう予定で、ブーストアップからの段階的なステップアップが図られる。
「想定ステージはワインディング、サーキット、湾岸。それも速くではなく楽しく走りたいから、湾岸も“流す”系ね。どう、考え方が大人でしょ?」と、笑いながら問いかけてくるスモーキー永田。パワー系チューンで押してくると予想していたから、この方向性は意外だった。しかし、その分、RZ34の仕上りにより興味が湧くのも事実だ。
●取材協力:トップシークレット 千葉県千葉市花見川区三角町759-1 TEL:043-216-8808
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