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FD3Sに高強度の6速MTを搭載するコンプリートプラン!
高強度のZ33純正ミッションを流用
「FC3SからFD3Sに進化した時、ミッションのシンクロが従来のシングルコーンからダブルコーン化(2〜3速)されたでしょ。確かにシフトフィールは良くなってシンクロのヘタリも減ったけど、4速は相変わらず駄目。あと、ケース剛性の問題なのか横Gがかかるとシフトの入りが全体的にシブくなるんよ」。そう語るのは、東海地区を代表する実力派チューナーであるガレージ八幡の森田代表。
続けて「無理にシフトチェンジさせてると、インプットやギヤが逝っちゃう。何機ブローさせたか分からんね。だからって社外のミッションは高いでしょ。どうにかして“強度があって安い”他車種の純正6速MTを流用できんかな〜って考えてた」。
遊びグルマとしてFD3Sを所有し、暇を見つけてはサーキットへと足を運んでオリジナルパーツのテスト&ドラテク磨きに励む森田代表だったが、じつは走行中に純正5速MTをブローさせたという苦い経験があるのだ。それも一度ではなく何度も……。
そんな悩みを解決するために誕生したのが“最適6速化プラン”。これはZ33用の純正6速MTをベースにスプラインやハウジングを加工してFD3Sに流用するメニューだ。
「NA用ミッション流用では強度不足なのでは?」との疑問も沸いてきそうだが、Z33用はカウンターシャフト(写真:上)の太さがFD3S用(写真:下)の約1.3倍ある上に、ギヤ自体も厚くなっていて強度は十分。過酷なサーキットテストでも、その耐久性は証明済みだ。
装着にあたっては、ミッションとデフを繋ぐパワープラントフレームは撤去。代わりに用意される専用ミッション&デフマウントで固定することになる。また、プロペラシャフトはZ33用とFD3S用をドッキングして使用。
さらに、シフトリンケージも短く加工しシフト位置の帳尻も合わせる。専用シフトガイドにより自然なシフトフィールを実現している。そうした手間のかかる作業が必要なため、このメニューはガレージ八幡への車両持ち込みが条件となる。
もちろん、ギヤが1速増えるメリットも計り知れない。直結までの4速が5速に刻まれることで、必然的にローギヤード&クロス化。加速性もアップするし、各ギヤの繋がりも良くなる。
「感覚的には1〜2速の間にもう1速増えるって感じ。チューニングを進めていくとパワーバンドが高回転よりになる13Bターボなんで、Z33のギヤ比はターボチューンしたマシンとも相性が良いと思う」と森田代表。
気になるトータルコストについては、工賃込みで65万8000円。純正ミッションに悩まされているようなFD3Sオーナーにとっては、決して高いメニューとは言えないだろう。
●取材協力:ガレージ八幡 愛知県半田市上浜町10-20 TEL:0569-26-1660
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