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ワイドボディ仕様のツインターボRをさらにワイド化!
鉄板溶接で作り上げた迫力のスタイリング
2.5L直6ツインターボの1JZ-GTEエンジンを搭載し、最高出力280psを発揮。ビルシュタインダンパーで足元を引き締め、純正ワイドフェンダーを纏ったスープラ・2.5GTツインターボR。
一線級のパフォーマンスとアメリカンナイズされたフォルムが与えられたJZA70の最強グレードは、最高速やゼロヨンでも並々ならぬ速さを誇り、当時の若者たちを魅了した。そんなツインターボRを、迫力のスタイリングへとアップデートさせたのが、20代の若きオーナー、岸さんだ。
「物心ついた頃から乗り物好きで、クルマのゲームをよくしていました。中でも“峠の伝説”というゲームを通じて知ったのが70系スープラでした。それからですね。その魅力にハマってしまったのは」。
そして免許を取得すると、すぐに手に入れたのがこのJZА70。TD06-20Gタービンで武装したチューンドだった。当時はまだ中古車相場も上昇していなかったため買えたが、年式なりのトラブルが多発。一時は手放すことも考えたそうだが、スープラを通じて知り合ったクルマ仲間に止められ、何とか踏みとどまった。
岸さんが言う。「3〜4年前に自損事故を起こしてしまって。で、修理ついでに大幅な仕様変更を決めました。以前からお世話になっていたレッドフィールドの林店長に相談して、ボディワークを得意とするファーストモーションさんを紹介してもらったんです」。
続けて「元々、GRヤリスのようなブリッとしたスタイルが好きだったので、その路線でワイド化しようと思いまして。とはいえ、スープラ用の市販ボディキットは軒並み廃盤だったので、鉄板を叩き出してワンオフフェンダーを製作してもらうことになりました」。
ファーストモーションでの手術は、かなり大掛かりなものとなった。外板を叩き出した上で、ホイールハウスのインナー部に鉄板を追加。前後ともに片側45mmまでフェンダーを拡大させた。デザインは自然な膨らみを持たせるべく岸さんと何度もディスカッションを繰り返しながら理想を追求。この仕様変更に費やした期間は、何と約1年半にも及んだというから恐れ入る。
トラストのTD06-20Gターボキットや、ブリッツの前置きインタークーラーが装着された1JZ-GTE。最高出力は約380ps(ブースト1.0キロ)の設定だ。「ピークパワーは控えめにして、ブーストの立ち上がりやトルクを重視したセッティングにしています。街乗りからサーキットまで幅広く楽しめると思いますよ」とは、メンテナンスを担当する“レッドフィールド”の林店長。
室内のコンディションも良好で、グローブボックスにはトラストの追加メーターやF-CON Vプロが違和感なくインストールされる。
足回りはクスコのストリートZERO-A車高調を軸にセットアップ。ホイールはグラムライツ57エクストリームの18インチで、その奥にチラリと覗くブレーキシステムは往年GReddy製だ。
かくして、唯一無二のスタイルに仕上げられた岸さんのツインターボR。情熱が注ぎ込まれたフォルムから本物のチューンドだけが持つ、只者ならぬオーラが溢れ出していた。
●取材協力:レッドフィールド 茨城県結城市結城12734-3 TEL:0296-45-5010/カーメイクファクトリー ファーストモーション 東京都八王子市大和田町6-10-4 TEL:042-657-5811
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