「GT-R以上に過激なTE71セダンの勇姿」1トンの軽量ボディに500馬力ターボ仕様は強烈すぎる!

3S-GTエンジン+6速MTのパッケージ!

前後ワイドフェンダー化で前8.0J、後8.5JのTE37Vを収める

丸型4灯ヘッドライトのTE71前期セダンに搭載されるのは2T-G…ではなく、なんと2.0Lターボの3S-GTE。ほぼこの状態で仕上がっていた個体を購入し、気になる箇所を手直ししながら乗り続けているのがオーナーのSさんだ。

エンジンは戸田レーシングのキットで2.2L化。排気量が同じ1.6Lでも、4A-Gに比べると、元々、大柄な2T-Gが収められてたエンジンルームだけに、そこに3S-GTEが載っていても窮屈な感じはしない。強いて言えば、タービンとストラットタワーが接近しているかな…というくらいだ。

組み合わせるタービンはHKSのGT3037S、最高出力はブースト圧1.6キロで500psをオーバーする。ほぼ1トンの車重にこのパワーは強烈だ。

また、スロットルボディはオートスタッフ製70φでワンオフサージタンクに組み合わされ、吸気効率を向上させる。

ラジエターは4A-G用の社外製アルミをベースにダディーモーターワークス代表の尾頭さんがアッパー&ロワタンクを製作。そこに電動ファンをツインで装着し、水温に応じてシーケンシャル制御により冷却する。これで街乗りで103~104度と高かった水温も93度で安定。ラジエターの前にセットされるのはブリッツ製インタークーラーだ。

それと、取り外されていたエアコンも復活させることに。幸いエバポレーターが残されてたことで、3S用コンプレッサーにポルテ用コンデンサーなどを組んで稼働できるようにし、快適なドライブを楽しめるようになった。

ナンバープレートの直後にはエンジンオイルクーラーが装着される。この位置なら冷却効果も抜群。

尾頭さんいわく、「ウチでは仕様変更や日常的なメンテをやってます。例えばマフラー。元々メインパイプが90φのシングルだったんですけど、音量を抑えつつ路面とのクリアランスも稼ぎたかったので60φデュアルで作り直しました」とのこと。

ダッシュボードは純正ながら、ヘアライン調アルミパネルでメーターパネルを製作。そこにブースト計、タコメーター、水温計、油圧計…とデフィのメーターがズラリと並ぶ。ステアリングホイールはRSマッハφ360の革巻き。ブースト圧はブリッツSBC i-Dで制御され、パワーメーターi-Dも装着される。

駆動系はATS製カーボンクラッチを介してSXE10アルテッツァ用6速MTを搭載。シフトレバーの位置に合わせてセンターコンソールも加工される。さらに、リヤのホーシングをAA63カリーナ/AT141コロナ用に交換することで、デフサイズがノーマルの6.7インチから7.5インチに拡大。大幅なパワーアップに対する容量を確保している。

一方、足回りにはブリッツ車高調が組まれ、ブレーキはフロントにFC3S純正4ポットキャリパーを流用。リヤもハチロク用のパーツを使ってディスクブレーキ化が図られている。

ワイド化が図られた前後フェンダー。ホイールはフロント8J、リヤ8.5JのレイズTE37Vで、順に195/50R15、205/50R15サイズのディレッツァZIIスタースペックが組み合わされる。

「普段は屋根付きの車庫に保管していて、晴れた日にしか乗りません。外装はあちこち部分的に補修してます。それより内装がひどかったので、カーペットをワンオフで作ってもらいました」とオーナーのSさん。

すっかり旧車の仲間入りを果たしたTE71だが、あり余るほどのパワーを携え、しかも快適かつ不安なく街乗りもできてしまう。そんな不可能を可能にすることも、チューニングの醍醐味なのだ。

TEXE&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA
●取材協力:ダディーモーターワークス 愛知県豊明市沓掛町神明13 TEL:0562-85-9911

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